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「ない…ない────なーい…」

これだけ探しててどうして──…？

あの時の屋上に来て約3時間経過した。

未だネックレスは見つからず…。

「…奈々？こんなとこで何やってんの？」

え！？

大ちゃん！？

「どうして…」

「奈々の様子がおかしかったから気になってついてきた。何捜してたの？」

「え？別に…」

じっと見つめられ視線を逸らす。

「もしかして俺のあげたネックレスなくした？」

心臓が跳ねる。

「…っごめんなさい…！大ちゃんの言うとおりネックレス…なくした。本当にごめんなさい」

「…」

大ちゃんの手が私の頬に触れた。

「…許さない」

えっ

ぐっと引き寄せられ唇が重なる。

「だ…っ」

「奈々は俺の彼女だろ…俺は奈々のためならなんでもやれる」

すぐに唇は離され、首に何かをかけられた。

大ちゃんのネックレス…!?

「ネックレスは俺が見つけといた。秘密なんて持つな、どんなことでも俺が受け止めてやるから」

ポロポロと涙が落ちる。

「大ちゃん」

優しく抱き締められたら大ちゃんの手は昔から変わらなく暖かい手だった。

「奈々は今までもこれから先も一生涯尽くして愛する女だから…俺にはおまえだけだ…奈々」

それってまるで…プロポーズみたい

「私も大だけ…大だけだよ」