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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 危険な猛獣(♂)拾いました。※プロローグ&文章書き直し。 ( No.28 )
- 日時: 2013/03/11 20:39
- 名前: 珠紀 (ID: CSYaft37)
〜陽斗side〜
奈々ちゃんが家から出て行った後、俺は昨日の夕方のストーカーのことを思い出した。
…心配すぎる。
家にいてもそわそわして落ち着かない。
「…行くか」
俺は決心して外へ出た。
「あの制服の学校は見覚えある…」
ここからそんなに遠くない。
俺は全速力で奈々ちゃんの学校に向かった。
…学校に着くと、いつの間にか女子たちに囲まれてしまった。
「誰か待ってるのぉ?」
香水臭い女が話しかけてくる。
「…俺さ、ケバい女嫌い」
バッサリと切る。
だけど女たちはキャーキャー騒ぐだけで離れようとはしない。
そんな中、彼女の匂いが微かにした。
…シャンプーのいい匂い。
その方向に目を向けると、奈々ちゃんが立っていた。
「奈々ちゃんっ!」
俺は呼びかけて、駆け寄ろうとする。
だけどとっさにその足を止めた。
「…誰?知り合い?」
奈々ちゃんの後ろに男がいた。
「…っっ!」
…彼氏。
そんな気がした。
胸がチクチク痛む。
すると顔を真っ青にした奈々ちゃんが慌てて走り出してしまった。
「ぁ…」
俺はその後を追おうとする。
…が誰かに腕を掴まれる。
さっき奈々ちゃんの後ろにくっついていた男…。
「何…?」
あらかさまにウザそうに腕を振り払う。
「あんた、誰?」
「…」
「名前は?」
「人の名前聞くんなら、そっちから名のれば…?」
…こいつ、無性にイライラする。
「…そうだな。…俺は桐島大」
「あそっ…、…陽斗、鈴木陽斗。俺もう帰っていい?」
「はい」
大はまるで憎い相手を見るように俺を睨みつけていた。
…苛つくっっ。
なんでお前にそんな目で見られなきゃなんねーんだよっ…。
俺は睨みつけ返し、奈々ちゃんの後を追った。
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