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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 危険な猛獣(♂)拾いました。〜彼は発情期〜 ( No.5 )
- 日時: 2013/03/10 19:30
- 名前: 珠紀 (ID: CSYaft37)
今日も変わらない1日。
6時限目まである授業を終え、放課後掃除をしてそのまま家へと帰宅。
…のはずだった。
「あちゃー…雨」
掃除を終えて帰ろうとした直後、この大降りだ。
「傘持ってないし…」
かといってやむ気配もない。
…走るしかないよね。
私は雨をひと睨みしてから、鞄を頭の上にのせてそのままダッシュした。
走って走って何度も水溜まりにはまり靴はもうびしょ濡れだった。
今日は厄日だよ…。
やっとのことで家につくと、家の前に同い年くらいの男の子がしゃがみ込んでいた。
…ずっとここにいたのかな?
その男の子は髪も制服らしき服もびしょ濡れだった。
「あ…」
不意に目があってしまった。
し、知らないフリ…知らないフリ。
スタスタとその横を通り過ぎる。
…過ぎようとしたのだが…
「ねぇ」
「は、はい」
呼び止められた…。
「このアパートの住人?」
「そうです、そ、それじゃ」
早くこの場から立ち去りたくて早口で話しその場を立ち去ろうとする。
が…。
「ぁ…待って」
その男の子は私の服の端を掴んで動きを止めた。
「…っっ!?」
いきなりのことで身体が硬直してしまう。
「タオル…」
「は…?」
「タオル貸して…ください」
男の子から発せられた言葉は硬直した身体の力が抜けるくらい拍子抜けするものだった。
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