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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 危険な猛獣(♂)拾いました。〜彼は狼のようで〜200突破(泣 ( No.57 )
- 日時: 2013/03/23 16:20
- 名前: 珠紀 (ID: RblFco13)
〜奈々side〜
今日は私の誕生日だ。
誕生日といったって普段の生活と何ら変わりないのだけれど…。
だけど今年は少し違うみたい。
朝早く携帯がなった。
「もしもし」
『…俺だけど』
「大ちゃん…?どうしたの?」
大ちゃんから電話なんて珍しい。
メールもほとんどしないのに…。
『今日、お前の誕生日だろ?その…学校もちょうど休みだし、一緒にどっか行かね?』
「ぇ?…ぅ、うん。分かった…えっとどこで待ち合わせする?」
『俺が山田ん家行くよ』
私の家って…。
「だめだめダメっっ!!ほ、ほらっっ!申し訳ないし…現地集合の方がいいと思うのっ」
『ぁ〜…うん。じゃあそれで、街の入り口で待ち合わせな』
私は耳から携帯を離し通話終了ボタンを押した。
ふぅ…大ちゃんにここに来られたら、陽斗がここに住んでることばれちゃうよ。
それにしても…大ちゃんと遊びに行くのって久しぶりかも。
なんだかウキウキしてしまう。
私はテキパキ準備をして玄関の扉に手をかけた。
「奈々ちゃん、どこ行くの?」
直前、陽斗が話しかけてきた。
ぁ…なんて言おう。
別に正直に言ってもいいよね。
「大ちゃんと出かけてくる」
「…へー。あいつ、と」
いきなり陽斗の空気が黒くなる。
…こわっ。
やっぱり仲良くないのかな?
「俺も行きたいな〜」
「ぇ!?」
驚いて大きな声を出してしまった。
「今日がなんの日か、俺が知らないはずないでしょ?奈々ちゃんの生徒手帳見たから、さ。俺も奈々ちゃんの誕生日祝いたいなぁって」
笑顔の裏に何かある…絶対あるっ!
「わか…った、よ」
本当に私は押しに弱いなと改めて思った。
陽斗も大ちゃんとのお出かけについてくることになってしまったのだった。
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