コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 【カキコ住民】アビリティチルドレン【参加型】 ( No.3 )
- 日時: 2013/03/08 20:04
- 名前: せぷてむ ◆9FXqrrTuEc (ID: Z6QTFmvl)
- 参照: http://www.kakiko.info/bbs2/index.cgi?mode
「大きいね〜」
「て言うか、豪華すぎ」
中等部の玄関にて学園の人と待ち合わせなので居るのだが、玄関が豪華すぎる。靴箱は無い。つまり上靴には履き替えないのだ。どこの西洋の学校なんですか。それに、目の前には大きな階段。そして踊り場から左右に分かれている。
「どこの洋館だよ」
「まあまあ〜」
咲楽月はのん気だと思う。切実に。
「まぁ! 凄い!」
「本当ですね!」
あ、そういえば咲楽月のお母さんも居たんだった。忘れていた。
お母さんズもこの玄関からにじみ出てる豪華さに感激しているようだ。目がギラギラしているよ。うん、ギラギラ。まるでイケメンを捕まえたときのような。
お母さんズに呆れながらも玄関を見回していた。その時だった、あたしはこの学園の人らしき人と目が合った。少し癖っ毛で耳にかかるくらいの黒い髪に少し赤い髪が混ざっている男の人に。……身長高いな。
男の人はあたしに近づいてきた。多分この人が案内してくれる人なんだろう。
「君が新しく入学してくる”せぷてむ”さんですか?」
「は、はい……」
「じゃあ、その横が……」
「”咲楽月”です!」
「そうですか、後ろの方が保護者ですね」
礼儀正しい人だ。うん、いい人そうで良かった。
「初めまして。”水奈”と言います。学園の案内を任された者です」
*
水奈さんの校舎の案内は丁寧だった。そして解った事がある。階段の踊り場から右が1、2年生。左が3年生の教室だそうだ。そして3年生の校舎から高等部へいけるそうだ。もう何でもありだね。
ちなみに1階は特別教室だそう。近くて便利だな。
「僕は高等部なので解らないことがあったら聞きに来てください」
「はい! 水奈さんは優しいね〜!」
「! そんな事はありません。……では職員室へ案内します」
照れているのか早口になった水奈さん。スタスタ歩いていくのでついて行く。職員室も1階にあるようだ。
中等部に職員室があるなら初等部にも高等部にもあるんだろうな。じゃなかったら不便だし。
職員室へはお母さん達だけが入っていった。あたし達は校舎の外で待機組だ。水奈さんも一緒だ。
この学園の生徒ならば<アビリティ>という不思議な能力を持っている。ってことは水奈さんはどんなアビリティを持っているのだろう。話す話題なんて無いから聞いてみよう。
「水奈さん」
「なんですか?」
「水奈さんのアビリティってなんですか?」
「僕も気になる!!」
我が親友も気になっていたようで目が輝いている。うん。
「僕のアビリティは、<氷水魔法><回復魔法><スピードをコントロールする>の3つです」
ってことは<アビリティタイプ>は<半攻撃型>つまり能力は実戦向きなのか。今のご時世必要ないね。でもスピードコントロールは羨ましい。
「君達は?」
「僕は、<水魔法><光魔法><心を読む>で、半特殊型です! でも心は抱きつかないと読めません! 抱きつかなくても何を思っているか少しは解るんですけどね」
あたしは例外だがな。小さいときからこいつには心を何故か1回も読まれなかった。一体何故だろうね。
半特殊型は確かアビリティタイプの中で2番目に多いのだ。超能力っぽい能力と今のご時世必要無い能力があるからバランス型なんだよね。
「あたしは<雷魔法><水魔法><風魔法>で攻撃型です」
「僕も水も使うので一緒ですね。にしても、攻撃型って意外と少ないから嬉しいです」
特殊型が1番多いんだっけ? 昨日までに頑張ってアビリティについて覚えたつもりなのにな。頭がこんがらがってきたよー
「この学園ではアビリティの授業も普通の授業も頑張ってくださいね。幸いアビリティの授業は中等部からですからよかったですね」
「うん! 頑張らないとね!」
「はは、そうだね〜」