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Re: 【アビチルラジオ】アビリティチルドレン【更新なう】 ( No.70 )
日時: 2013/03/16 14:56
名前: せぷてむ ◆9FXqrrTuEc (ID: Z6QTFmvl)
参照: れでぃおー


 入学式は退屈だった。担任の先生はえーと、誰だっけ?
 覚えていないがどうせまた会うだろう。教室へ行けば見慣れたメンバーが居た。茶色の天然パーマを二つ結びしている”シア”、紺色の髪に可愛いカチューシャをつけている”もか”、前髪が無駄に長いくせにカッコイイ”ダイ”くん。あれ、男子が少ない? いやいや、あたしの知り合いで男子が少ないだけだ。

 とりあえずみんな空いている席に座っているのだろうか、バラバラに座っている。あたしは一番後ろの窓側に座った。咲楽月はその前に来た。なんであたしの傍に来るのだよ……

 少し離れた場所に座っているシアは「どんまい」と口パクで言ってきた。楽しんでるよね、楽しんでいるよねぇ?
 もかは咲楽月の前に座っていた。ちなみにその前はりあちゃん、横は日向と、まあ、女子しか居ないこと。男子嫌いだもんね。
 ダイくんはあたしの横だった。早速、馬鹿な事を叫び始めた。


「俺が主役なんだよ! お前らは俺のビューティフルさを引き立たせてよ!」

「ねえ、いちいちうるさいんですけどー。吐き気がする」
 もかの容赦ない毒舌。

「馬鹿?」
 シアの短い言葉のナイフ。

「ダイくんって変だね〜」
 りあちゃんの天然攻撃。

「ダイ、それがしはフォローはできぬぞ……」
 頼みの綱だったであろう日向から見捨てられる。

「ダイくん〜馬鹿なの? アホなの?」
 咲楽月の言葉攻め。

「ダイくん。主役はね、君じゃないよ。君は僕にいじられるために存在しているんだよ。ねえダイくん、いちいちでかい声で騒がないでようるさいから。鼓膜破れたらどうするの? 破り返してあげようか?」
 悪ノリした僕の毒舌。

「わー、せぷ姉が僕って言ったー死亡フラグだー」
 フラグ? そんなもん、折るために存在するのだ。が、このフラグを折るのはダイくんなのだが。

「え? え? 馬鹿なの? 死ぬの?」
 ダイくんも負けじと毒舌で返してくる。
 ……だったら、雷で彼の髪、焼いてしまおうか?


 そんな物騒なことを考えていると、聞いた事の無いボーイソプラノが聞こえてきた。

「ホンマ、自分ら面白いな〜。俺も混ぜたってや」
 関西弁の少年。青い目に黒ぶち眼鏡。あたしは彼を見て悟った。

「俺、Χ(カイ)ってゆうねん。よろしくたのむわ」


 ——Χはいじられキャラだってことに……