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- Re: 【アビチルラジオ】アビリティチルドレン【更新なう】 ( No.83 )
- 日時: 2013/03/20 13:36
- 名前: せぷてむ ◆9FXqrrTuEc (ID: Z6QTFmvl)
第2話「よし、アビリティで殺り合おう」
「はいはーい、お前らー席に着けー」
いきなり扉が開いたと思ったら先生がやって来た。これから面白くなるというのに。しぶしぶ席に着いた。
先生は男だった。え、ちょ、もかからなんか凄いオーラを感じるのは気のせいなのだろうか。しかし、そこそこ顔は整っている。黒髪黒目、左目尻に泣きぼくろ、そして——童顔。
一瞬でも生徒と、先輩と思ったあたしは決して間違っていないとは思う。
「えー、お前らの担任の”ジェヴ”だ。まあ、適当に宜しく頼む」
「せんせーい、彼女は居ますかー?」
と、誰かが質問する。なんかお決まりって感じがするな。するとジェヴ先生は、
「居ねーよ」
光の速さで返した。「つまんなーい」という声もするし、喜んでいる女子の声もする。あ、一目惚れってやつですか。
「あー、で、自己紹介の変わりに今から中等部運動場に行くぞ」
「なんでですか?」
「はっはっは、それはなー
——アビリティでバトルするんだ」
この人楽しんでいるな。「よっしゃー」と喜ぶ者も居れば「嫌だ!」「なんで!?」と納得していない者も居る。納得して無い人が多いな。そのメンバーは基本的に<特殊型>。攻撃する要素なんて何処にもないもんね。攻撃型でよかった。
「せぷ姉、僕半特殊だから結構有利だよね?」
「いや、確かにお前は半特殊だが半攻撃には劣るぞー」
「なんで? 体力の消耗少ないよ?」
「確かにそうだが、<魔法>は半攻撃の方が断然強いぞ。半特殊はまあ、オマケ要素的な何かで<魔法>が使えるんだから。半攻撃じゃあ逆のことが起こる」
春休み勉強したんだ。寮で隣の部屋の子とか、先輩とか色々な人に聞いて回った甲斐があったな。
「えー、でも僕水に光魔法が使えるよ?」
「数じゃない、質だ」
「その通りだ」
「ひょえ!」
と奇声を上げてしまい、恥ずかしくて下を向くと先生がこれからのことを説明しだした。
「今回は攻撃型が完璧に有利だ。だが、落ち込む必要は無い。なぜなら——物理で殴ればいいだけの話だろう?」
あ、これ、ダイくん負け確定だと思った。しかし、彼のアビリティ<悪魔の洗脳>があるから、相手を戦意喪失させればいいじゃないか。え、ナニコレチート?
「あ、ちなみに勝ち残った奴には賞金5000円な」
マ ジ か !!
よし、何があっても勝ってみせる。5000円のために!!
「アハハッハ、まずはダイくんから潰そう」
「ひでぇよ!」