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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- 【 食い気が勝る 】 ( No.10 )
- 日時: 2013/03/11 20:11
- 名前: 〒... しあち。 ◆InzVIXj7Ds (ID: Ti.DGgQd)
土曜日の午後。窓からは陽が差している。
Cafe しおん はいつもながらお客さんが居ない状態だった。
「ふぁ〜あ。暇だな」
「暇だねぇー」
大きな欠伸をしながら、二人ともカウンターに突っ伏している。
「何か食うか」と堂本はキッチンへ行き、料理を作り始めた。
残された柊は突っ伏したまま、堂本に手を振った。
▽ ▲
出来上がり持って行くと、そこにはスヤスヤと寝ている柊の姿が。
堂本は料理を置き、柊の隣にそっと座る。
ツンツンと柊の頬を軽く突いたが、起きる気配は無い。
ひざ掛けを柊に掛けてやり、小さな声で「料理冷めるぞ」と。
「料理!」
「うおッ」
その言葉が聞こえたのか、寝ていた柊がガバッと勢い良く飛び起きた。
その反動で掛かっていたひざ掛けが落ちる。
「行き成りビックリしたなオイ」
「ん? あ、おはよ。料理は?」
「ほらよ。……眠気より食い気かよ」
「ん? 何か言った?」
「いいやー」
起きて早々、堂本の作ったフレンチトーストを美味しそうに頬張る柊。
「いやー、やっぱ昂一の料理は美味しいね」
「……そりゃどーも。コーヒー淹れてくるわ」
堂本はそそくさと、またキッチンへ向かって行った。
(堂本の耳、微かに赤かったとかなかったとか)
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