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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: ネオンソーダの泡達のポップ ( No.9 )
- 日時: 2013/03/27 15:34
- 名前: れとら ◆8Odabd9tcI (ID: MGsyo9KU)
例の場所に着くと、イヤホンで音楽を聴きながら瞑想しているように目を瞑るダイが居た。
あの頃からの記憶が甦ったようで少し、怖くなった。
●
「あたしね、クリスマスにね、プレーヤー貰うんだ♪」
クラスでは音楽プレーヤーが流行っていて、当時の私の親友もクリスマスに貰うと話していた。
ブームの火付け役はクラスの中心女子であった立夏で、誕生日にプレーヤーを買ってもらったと、皆に自慢していた。
徐々にそれは、女子、男子と広まっていって、持っていないほうがおかしいという風にまでなってしまった。
持ちたいとも思わなかった私は、親にせがむこともなくのうのうと過ごしていたんだけれど。
そして、あれが起きる。
「ねえねえ、明日さ、市営団地の皆でプレーヤーの曲とか見せ合わない?」
立夏が冬休みの過ぎたある日、そう言い出した。
私も市営団地の3階に住んでいたので、その会合には参加しなければなかった。
最大の問題は、私がプレーヤーを持っていないことで。
同じ3階の健斗も、4階の親友・奈緒も、5階の智香も皆持っている。
何かが起きる気がして、不安だった。
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