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Re: うさぎちゃんと野獣君。〜43㌢差の恋〜 ( No.10 )
日時: 2013/03/27 14:24
名前: ぽちゃりす (ID: hqDEfpDX)

「ほっ!はっ!よっ!」

今日も私の身長は変わらず、下駄箱から靴をとるところから始まる。

「ぅぬ〜っ!」

今日はジャンプ力が足りないのか…

「と、届かない…」

ジャンプを止めて少し一休みする。

朝から重労働だ。

「何やってんの…?」

隣を見ると、熊君が立っていた。

「ぁ…おはよー、熊君」

「ん、うぃすっ。新手の遊びかなんか?」

熊君は笑いながら、さり気なく私の靴をとってくれた。

「うさぎはいつも大変だな」

「あ、ありがと…」

「あれ?」

熊君が私の靴を見つめる。

「?」

「あ、いや。昨日のピコピコ靴じゃないなって思って」

「そ、そりゃあ。あんなの恥ずかしいし変えるよっ!」

少しむっとする。

「ははっ冗談だっつのっ」

いつものように熊君は私の頭を撫でる。

嬉しい…。

嬉しいのだけれど。

「熊君、私のこと子供扱いしてるでしょ…?」

そう言うと、熊君はきょとんとしてしまう。

「してねーよ、うさぎは同い年の女だろ?ちゃんと意識してるっ」

「…やっぱり。………って!え!?」

今、なんて言った!?

「いや。だから子供扱いしてないって」

「本当っっ!?」

勢いよく熊君に身を乗り出してしまう。

「ってか、小さいのは最大の武器だろ。小さい女って男にとってはすげー可愛いらしい」

「く、熊君も可愛いって思う…?」

顔を思いっきりあげて熊君を見つめる。

「ん〜。俺はよく分かんねー」

「そっか…」

下を向くと、ポンポンと頭を叩かれる。

「可愛いとか、好きだって思うのに身長なんて関係ないじゃん。大事なのは相手の内面だろ?」

「そうだよねっ!」

熊君の言葉がすごく嬉しかった。

熊君は、大切に思ってる人とかいるのかな…?