コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: うさぎちゃんと野獣君。〜43㌢差の恋〜 ( No.14 )
日時: 2013/03/28 17:34
名前: ぽちゃりす (ID: gnqQDxSO)

熊君と教室に入ると、皆が騒ぎ始めた。

「お前らっ!つきあい始めたの!?」

「えっ!?」

いきなりそんなことを言われ、顔が真っ赤になる。

「はぁ?つき合ってないけど…?」

すぐに熊君の言葉を聞いて、落ち込んでしまった。

…あっさり…。

熊君は私のことなんて何とも思ってないのに…私、バカみたい。

「なぁんだ、一緒に教室入ってきたからそうだと思ったのに」

「たまたま会ったんだよ、ばーか」

熊君はいつもどーり笑顔ではしゃぎ始める。

その姿を見ると、本当に私のことは何とも思ってないんだなと痛感する。

「はぁ」

「まぁ〜この身長差だもんな〜。釣り合ってねぇよな」

クラスメートの一言が頭にグサリと刺さった。

『釣り合ってない』

熊君にはもっと長身で綺麗なひとが合ってる。

自分の姿を見て、泣きそうになり俯く。

「どした?」

熊君が優しく頭を叩く。

「んーん…何でもないっ!」

ひと頑張りの笑顔をつくる。

「…」

だけど熊君は怖い顔になった。

「熊君…?」

「…俺に言いたいことがあるなら、言って欲しいんだけど…そういうコソコソしたの腹立つ」

「え…」

あんまり怒らない熊君が怒っている。

「っっごめんね!違うのっっ別に熊君を悪く思ってる訳じゃなくてっ!」

「…じゃあ、何」

熊君が私を見つめる。

…私だけが熊君を好きだと痛感して悲しい、なんて言えないよっ!

「その…」

「じゃあさ〜俺立候補しちゃおうかな〜。うさぎたんの彼氏」

えっ!?

私が言い訳を考えていると急に近くにいた男子が私を抱きしめた。

「…俺じゃダメ…?」

「…やっ…!」

その人の顔が私に近づいてきて、私はぎゅっと目を瞑った。

「…だめ」

だけど急に視界が高くなる。

「こいつは、ダメ」

熊君に抱き抱えられていた。

「は?何でだよっ」

その男子生徒は驚いた顔をして私達を見つめている。

「それは最初にこいつに言う言葉だから」

そう言って熊君は私を抱き抱えられながら教室を出てどこかへ歩き始めた。

え?え?何〜〜〜〜〜っっ!?