コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

ESPガールアドベンチャー ( No.15 )
日時: 2013/03/30 00:12
名前: 岡井香 (ID: og1NzBie)

「仮にも命の恩人に出会い頭で攻撃とは…いい度胸じゃないか。」
「うぅ…すみません。でもですね、えっと…」
「言い訳なら聞かんぞ?」
かれこれ十五分以上説教である。しかも、このくそ暑い広場で私は正座し彼女は腕を組み睨んでいるこの状況を十五分耐えた。偉い、我ながら褒めるぞ、私。
ふぅと、ルナがため息をつく。
「確かに、敵であったなら的確な判断だったと褒めるだろう。だがな、声をかける敵がいるか!?今までにあったか?そんな事!」
「…はい、ありません…」
すごく帰るの遅くなるなぁ…ああ、絶対後でアリスにも説教食らう…
今から気が重くなる。
すると、苛々した声が降ってくる。
「聞いているのか?」
ドスの聞いた声で、問いてくる。
「あ、はいっ!もちろん!」
思わず敬礼する勢いで、答える。
「もう、いい。」
私は片手を、ぴしっとあげる。
「ひとつ、聞いてもいいでしょうか?」
「ひとつだけならな。」
「ずっと気になっていたんですが、なんでここにいるんですか?」
ルナの眉が、ぴくっと動く。
「『ずっと』…?」
思わぬ返答がきて首を傾げると、雷が落ちたような感覚に襲われた。
「お前はっ、人の話を聞いていたのかっ?えぇ?それとも、馬鹿にしているのか?」
「ヒィィィ!すっ、すみませんすみません…!」
それでもなお、怒りのぶつけどころを探しているルナは何かしきりにぶつぶつ言っていた。

「…あのぉ…」
「…なんだ?」
とりあえず何も進まないので勇気を出して、声をかけたが恐ろしすぎて次の言葉が出ない。
ごにょごにょ言っている私に、仕方ないという風情でルナがため息をつく。
「…ああ、わかったよ。」
と言い、ベンチにどかっと座る。そして、お前も座れというようにあごを動かす。
私が座ったのを見て、ルナが口を開いた。