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Re: 好き。 〜これは最初で最後の恋〜 コメヨロ! ( No.20 )
日時: 2013/04/24 18:20
名前: yuu【ゆう】 (ID: Pmy7uzC3)

〜桜岡病院にて〜

「…」
—コツ、コツ、コツ。
やけに静かなお昼の病院。
私の歩く足音が、廊下で静かに木霊する。
「あ…ごめん。」
霧原の病室前。
急に霧原の声が聞こえた。
相手の声がしないという事は、多分一人言か千春ちゃんと話しているのだろう。
—ガラガラ。
私は、いつもの感覚でノックもせずに扉を開けた。
「…!!」
そこには—…やはりというか楽しそうに笑う…霧原と千春ちゃんがいた。
「…っ」
ん…っ?何だろ…?なんか、ソワソワ…する…。
胸に違和感がある そんな感じ。
…不安…なの…??
……あぁぁ!!もう分かんないぃぃぃ!!
「あ…えっと…?美明…っ?」
霧原の言葉から察すると、私はかなり歪な顔をしていたみたい。
「あ…なんでもない!千春ちゃん、久しぶり!」
すると、千春ちゃんは「久しぶり〜です!」と手話で返してくれた。
(私は、頑張って手話を覚えたのだ!((ドヤッ)
霧原も屈託のない笑顔で笑う。

—…ドキン。

ほんの少しだけ心臓が脈を早める。

あ…!でも、この心臓の高鳴りは霧原に対してではなく…千春ちゃんにである。

も、もちろん、私はレズじゃないよ!?

ただ…千春ちゃんって…可愛いなぁ…
長年の病院生活のせいもあるかもしれないけれど
透き通るような白い肌、真っすぐとした綺麗な瞳、幼い少女のような無邪気な笑顔。
女の私でさえ、ドキドキしてしまう。
もしかして、霧原も…

「あ…ゴメン…今日は、花を持って来ただけだから…
あ!すいません、これお願いできますか?……すいません、ありがとうございます。」
私は、今入ってきた看護士さんに花を渡し、いそいそと病室を出た。

…ゴメン、霧原…っ!!でも、私は…これ以上あそこにいられなかった。