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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 『好き』 〜私たちの最初で最期の恋〜【参照150突破!!】 ( No.33 )
- 日時: 2013/05/02 19:41
- 名前: YuU【ゆう】 (ID: Pmy7uzC3)
霧原目線
「…美明、もう…中に入っても平気だよ?」
俺が、そう声をかけると美明は慌てた様子で病室に入ってきた。
「?」
美明が俺の顔を見るなり、固まってしまった。
あ、あれ?目、赤くなってる…?
俺は、とりあえず話題を変えるべく
「ぁ…さ、さっき先生は…ね〜」
と、言った…が。
最悪の話題を選んでしまった。
「おれ、あと5か月で死んじゃうから〜www」
なんて、言えない。し、言いたくもない。
しかし切り出しておいて何も言わずには言えないから
「…じ、実は」
—頑張った。
でも…俺は驚いた。すごく…なぜって。
美明が・・・泣いているから・・・。
おれが驚いていると、美明は言った。
「ごめん…っ…私…聞いてた…っ…!聞いてたの…霧…原が…あと5か 月しか…もたないって…っ」
—え?聞いてた?誰に?先生に?看護師に??
いや、待って?待って、待って…?
いま、俺にできる最善の事は—…
「あぁ〜…美明も信じちゃったんだ☆あれ、ただの噂!俺の友達…と、
いうか病院内の知り合いが冗談で言ったら広まっちゃってさ〜!!
さっきの先生も…まぁ、いいニュースじゃないけど違うことだよ!!」
「……え??」
—嘘をつくこと。
これ以上、美明に心配も迷惑もかけたくない。
だから俺は、笑った。
「おれは、死なない!約束する」
かなうはずもない約束。
ごめん…本当にごめん。ごめん。ごめん。ごめん。
でも、美明は泣きやまなかった。
正直、すごく焦ったが多分、安心感からだと思う。
「また明日」
美明が病室をでた後…俺は、泣きました。
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