コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

同じく、余命宣告から5日。 ( No.45 )
日時: 2013/06/19 20:56
名前: YuU【ゆう】 (ID: Pmy7uzC3)

美明目線

「あ!!翔太さん、おまたせしました〜」
「! あ、美明さん!今日はすいません」

いつもより少しオシャレして、喫茶店・卯月〜UDUKI〜と
書かれた店のドアを開けると少し大人っぽい雰囲気と音楽が
ながれていて、翔太さんはカウンター席を2つとって先に待っていた。

「いえ!お誘い ありがとうございます」
「あ、座って下さい。コーヒーでいいですか?」
「あっ、はい」
「すいません、コーヒー2つお願いします」
「分りました」

翔太さんは、店員にコーヒーを2つ頼んだ。

それから、二人で翔太さんの大学の事とか花の事、
私の高校や家族の事をいろいろと雑談した。

「…美明さん、メールで『嫉妬…ですか?』と聞いてきましたよね」

私がほかに何を話そうか迷っていると、翔太さんが話しかけてきた。

「は、はい」

「…嫉妬してたんです、美明さんに想ってもらえる彼に。
 好きなんですよね、彼のこと。って、ところです。」

「えっ!??ええええ、すすすきなんかじゃなないでですよっ!!?」

「ははっ、美明さん、可愛いです。普通に見てればわかりますよ。
 大切な幼馴染でもあり、初恋の人に花を贈るのは当然ですよね、って感じです」

「わかるんですか!?…ま、まぁ好き…です…っ」

「…やっぱり。でも」

「僕も美明さんの事、好きです」

…え?す…すき…?

「じょ、冗談ですよね…?」

「本当です。恋愛感情の『好き』…って所です」

い、いきなり そんなこと言われても…

「だから、絶対 美明さんの事 振り向かせて見せますって感じです」

「え」

「だから、僕のことも見て下さい。男として。
 会ったばっかりなのに、ごめんなさい。でも…いつも気になってたんです。」


優しくて紳士的でかっこいい翔太さん。
そんな人に『好き』って言ってもらえてるのに…

「今は、彼の事を好きでいて構いません。
 僕は、彼を想って輝いてる美明さんも好きです。
 でも…いつか僕のことを想ってほしい…って感じです」

「・・・」

「って、いきなりごめんなさいって感じですよね」

「コーヒーのおかわりをお持ちしました」

おおっ!!ナイス、店員さん!!

「いいんです、私も翔太さんに 想っていただいてうれしいです」

「でも」

「私は、やっぱり霧原の事が好きなんで…私は、たぶん霧原しか…」

「諦めません、絶対!
 …あ、すいません。調子のりました。
 あ!今日はありがとうございましたって感じです。 大学で試験がありまして」

「あ、いえ!!が、頑張ってください!」

気づいたら、2時間ほどたっていた。

翔太さんは、コーヒーをおごってくれて駆け足で大学に向かった。

で、私は。

「どうしよう」

告られたぁぁあぁぁっ!!!
うう、ど、どうしよう…
で、でも私は

霧原を、ずっと好きでいる。