コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 『好き』 〜最初で最期の恋という感情〜【参照500突破!!】 ( No.75 )
- 日時: 2013/06/13 14:39
- 名前: YuU【ゆう】 (ID: Pmy7uzC3)
大塚 漣目線
『あ、あの 私っていつになったら退院できるでしょうか?』
—ドキ…
俺、大塚 漣の研修医先の天野 千春は診察中、俺は突如
手を動かし、話しかけてきた。
「…そんなの俺は、知らないよ。医者にでも聞いてくれ」
いつものように、ただ淡々と目線を落としながら話す。
でも、こんなのは—…
『ひどいです!漣さんは、私の医者ですよね!?』
—ただの照れ隠し。
「あ〜今の手話、分かんなかった〜…ん、終わったよ。
大人しく寝てるんだな」
まるで、妹のように頭をポン、と叩き俺は椅子に座る。
『嘘つき!見てた!絶対、見てました!!ちょっと!
私、もう こうこうせーですよ!!寝ません!』
「ふぅ…よくそんなに早く手話れるな…
ふん、『高校生』すら『こうこうせー』なんてやっているようじゃ
小学生だよ。
俺は、21歳だし。それに、まだ医者じゃないし。研修員だし」
そう。
千春は何か勘違いしているようだが、俺はコイツの医者じゃない。
やりたくもないのに…父のせいで医者を目指させられている研修医だ。
『れ、漣さんだって 超喋ってるじゃないですか』
でも…俺は、今 ここに来たことに後悔はしていない。
「はいはい。早く、薬のめ」
—これは、きっと駄目な事だってわかってる。
4歳も年下で、患者。
だけど、俺は・・・
—君が好きだ。
『漣さん、冷たいっ!!輝くんの方が、全然やさしいです!』
「輝くん?誰、そいつ」
『…だ、誰って…患者仲間です…友達…ですけど』
…でも、まぁ仕方ないかな。
彼女の反応で、分かる。君は…彼が…
「ふ〜ん、友達ね。好きなんじゃないのかな、哀れな少女くん?」
『す、す…っ!!?ちちちがいますよ!!…アワレって何ですか?』
焦って言葉を間違えたりしながら反論する千春を
俺は頭を撫でてやりたい、という願望を淡々とした言葉で隠す。
「嘘、下手だな。手話のくせして。」
『うるさいです…いいじゃないですか!私が誰を好きだろうと!!」
本当に好きなのか・・・
まぁ、仕方ないけど。
「あぁ、確かに興味ないな。」
俺は、少しの間 フリーズしてしまったのを航海しながら、すぐいつもの口調に戻す。
『もういいです!早く出てって下さい!』
「はいはい。思春期のつもりかね。」
俺は、そう告げると病室を出た。