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- Re: 馬鹿に清き一票を! 本編も外伝も頑張りますっ! ( No.48 )
- 日時: 2013/05/17 20:38
- 名前: 乙川暮愛 (ID: /eEAG2r9)
弐 現会長さんについて。
「__であり、私はとても光栄に思っています。」
会長就任挨拶時、俺は半分ウトウトしながら聞き流していた。
なんということもない挨拶は、就寝時の雑音にふさわしい...
「...であってですね。今回は、個性派応援企画を実地したいと思っています!」
はい?
俺は愕然としながら、その俺達の目の前に凛とした立ち振る舞いで堂々とたっているその現会長を見た。
そこにいたのは、つややかな黒髪をポニーで束ねた美少女。
華奢で白いが、弱い訳ではなく、どちらかというとアクティブなタイプで、可愛らしさとかっこよさを両立した少女。
「...嗚呼、紅先輩な。」
入学して間もない頃、俺は一時期このままの俺でいいのか不安になっていた時期があった。
俺は、このままこういう性格でいていいのか...なんてことを、な。
そんなとき、生徒会副会長の紅先輩と出会い、悩みを聞いてもらった。
そのときの会話が...こんなだった。
「...俺、こんな性格だから、嫌われやすい性格なんです。...少しは自制すべきなんでしょうか...」
「...ふーむっ...」
「......どうですか?」
「あははははははっ!おっもしろいねー!キミは!」
初めての反応に俺は驚いた。
雫なら「おにーちゃんはおにーちゃんだよっ!」と苦し紛れのフォローをいれてくるし、ましてや椛なんかは「ようやく気づいたわけ!?今まで気づかなかったことが酷いわよっ!」とフォローする気すらないだろう。
まさか笑い飛ばされるとは。
もう一回まじまじとその先輩を眺めた。
黒髪ポニーテール。才色兼備の美少女。社交的で人気者。気さくで少し変わり者らしい。
何故だかこの学校には、なにかが天才的に秀でていたり、成績優秀だったり美少女だったりする人が集まる。別にそんなに名門校というわけでもないのに。
彼女もその一角を飾る天才。
なんでこの学校にいるんだか、と思う程天才なのだが、ただ家に近いからという理由だけでこの学校に入学したという噂だ。
その天才副会長さんは、こう言ったのだ。
「別にいいんじゃないかなっ!少なくてもボクは全く気にしないよっ!個性的なのはいいことだよっ!」
明るく俺の肩を押した彼女は、俺に憧れと好意をもたせた。
その副会長こと、藤咲紅は、見事に会長職に就任していた。
そして、1年の俺の思い出を再び蘇らせるようなことを就任早々決意表明した。
「今回は、個性派応援企画を実地したいと思っています!」