コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 目が覚めたら乙ゲーのヒロインになってました。 ( No.3 )
- 日時: 2013/04/05 20:00
- 名前: つき ◆M.76e9/nVY (ID: YC5nxfFp)
- 参照: コメント返しは一番下です(´・ω・`)感謝!
>> 00 .
——どうやら私は別世界に来たらしい。
私の名前は秋宮紅葉(あきみやもみじ)。ついさっき事故に遭いました。
そして今気づけば全く知らない景色が広がっていた。
考えられるのは二つ。①前世の私は死んだ②前世の私が意識失ってるのどっちかだと思う。しかし、しかしだ。何故にこんな所にいるんだろう?
さらに聞きたいことはもう一つある。
「あの……大丈夫かい? やっぱり額、痛むかな……?」
不安げにベッドに横たわってる私を見つめてくるイケメン君。
青くてサラサラな髪は綺麗に切り揃えられている。俗に言うおかっぱってやつ。でもかなり似合ってるんですけど。瞳もこれまた青色なんだけど、何か吸い込まれそうなくらい綺麗な色してる。とりあえずフーアーユー。あなた誰?
「あの……?」
「あ、えと、大丈夫です。ありがとうございます」
「礼には及ばないよ。と言うか、僕が悪いんだ。本当にごめん」
と言われても私にはわかんないゼッ!
とりあえずこのイケメン君をどうにかしないとね。状況を理解するのはそれからさ!
「え、えっと……すいません、あの、名前教えてもらえますか?」
「…………え?」
いやあああああああああああああああああああ!!
何か鳩が豆鉄砲食らったような顔になったよこの人どうしよう私どうすればいいのお願い教えて!!
それでも私の慌てとは全く裏腹に、おかっぱイケメン君は微笑んだ。わぉイケメン。
「僕は雪村和希(ゆきむらかずき)。テニス部なんだ。それでさっきボールが当たっちゃったんだけど……ホントに大丈夫?」
あ、なるほど。だから私あんなに心配されてたのね。
つかここ何処。なんて聞いたらきっと変人だわ私。だって多分、この雪村君にとって私と彼同じ学校だもん。
「ここ、なんて名前の学校ですか?」
なんて聞いたら……うん、ただの可笑しい人だ。爆笑だわ。
とりあえずこのイケメン君……いや雪村君を頼りにするしかないか。と思い改めて彼を見るとまた鳩が豆鉄砲食らったような顔。
「あ、ごめんね。ここは『空栄学園』だよ。って言うか……あの、ホントに大丈夫?」
「…………」
しまったあああああああ!! 思いっきり口に出てたらしい!!!!
雪村君顔引きつってるし。イケメン台無しだよ君? なんて思ってると、保健室(と断定)の扉がガラッと開いた。
「かーずきー! ダブルスやろーぜー……って、あ。目ェ覚ましたんだ!!」
「太陽?! ちょっと、君まで抜けてどうするんだい?! 副部長まで居なくなったら部がまとまらないだろう?!」
「だーいじょーぶだーってー」
ギ ャ ル か 貴 様 は 。
そうツッコめる喋り方をするのは生き生きした目をしてる男の子。
雪村君の髪は青だけど、この男の子は赤色。寝癖かな、なんか髪がぴょんぴょんはねてるよ。にしても目おっきいなこの子。赤い目はまるで小さな子供みたいに輝いてる。
身長は雪村君よりかなり高い。……と言うか何だろう。どこかでこの人、見たことある気が……?
「あ、ゴメンね。彼は……」
「俺は橘太陽!! よろしくっ!! にしても和希の球うけるなんて不運だったな〜」
「こら太陽。……ごめんね?」
雪村君が申し訳なさそうに謝ってくるけど私の耳には入ってこない。
だって、さ。橘太陽って聞いたことある。それに今思い出したけど、雪村和希って名前も。しかもこの様子じゃ二人共テニス部。
えーっと……何だったっけ?!
『————ここは“空栄学園”だよ』
……クウエイガクエン。
空栄学園。空栄、学園。——空栄学園?!
「あーーーーーーーっ!!!!」
「「?!」」
「あ、ごめんなさい」
思い出したよ思い出したよ! クラスの女子が騒いでた乙ゲーだ!
確か舞台はスポーツに力を入れてる高校『空栄学園』。そこで平凡に過ごす二年生でバレーボール部エースのヒロインと、その高校で有名な男子たちが恋に落ちていくんだ……!
そうだよ乙ゲーだよ、だからこんなにイケメンなんだよ……!!
「……というか君、バレー部の秋宮さんじゃない??」
「あ……本当だ。二年生エースの秋宮さん。わぁ、結構有名だから気になってたんだ。改めてよろしく」
「あぁっ、抜けがけはずるいぞー和希!! 秋宮さん、有名人同士頑張ろうねー!!」
「ふふ、彼女、そういう事は無知みたいだよ。さっき僕、名前聞かれたから」
びっくりしちゃった、と微笑む雪村君。
あ、だから鳩が豆鉄砲食らったような顔してたのね貴方。にしても私の本名ちゃんとこの世界でも起用されてるわ。……ってちょっと待って。
バレーボール部のエース? しかも二年生? ってことは、さ。
「ええっ、マジ?! 何それすっげぇおもしれー!! 俺ら結構有名人なのに!!」
「だろう? ……それより太陽、早く練習に戻らないと大変だよ。じゃあ秋宮さん、……秋宮さん?」
「おーい。……ダメだ心ここにナシってやつだよ」
「あらずだよ」
もしかして、私……ヒ ロ イ ン ?
◆
>>ミムさん
初コメ有難うございます!
頑張りますっ!!
>>朔良さん
コメありがとうございます!!
楽しんでもらえるように頑張りますっ!!