prologue 誰かが彼女にこう言った。「君は心が空っぽだな」 彼女は誰かにこう言った。「空っぽだといけない理由でもあるの?」 それを聞いて誰かは呆れたように言った。「その考え方もまるで—『♯000』のようだ」 皮肉をこめて誰かはそう言ったのに、彼女は微笑みこう言った。「—ありがとう。最上級の褒め言葉だわ」 心は空っぽで良い。 だって、そうしたらどんな人間にもなれるでしょう? 偽装人間で良い。 『偽装人間@000』—開幕。