PR
コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 偽装人間@000【セリフプレゼントについて&第5章更新】 ( No.149 )
- 日時: 2013/05/11 20:18
- 名前: 朔良 (ID: 2IhC5/Vi)
第5章 転校生は話題の少女
「あ、林檎だけ仲良くなっちゃってずるい!」
そう告げながら近づいてきた整った顔立ちをした少女——。
「はじめまして! 妖姫美鶴です」
「……はじめまして、菊川澪です」
澪は美鶴の顔を知っていた。芸能科だから、知ってる顔があるのは当然。ただ、名前が違ったから澪は一瞬、誰か気付かなかった。
「……って言っても、芸名は『美狐』でやってるんだけどね」
微笑みながら美鶴は言う。
『美狐』という名は澪も知っていた。若手だが実力派俳優だ。
「『月に疼く』で共演させて頂くことになったし……よろしくね!」
そう。『月に疼く』で美鶴は初主演を務める。
澪は、今日知り合った林檎と美鶴のことを千尋に知らせようと感じた。
澪の転入には1年部だけではなく、全学年でもちょっとした噂になっていた。
「聞いたかよ?! 『beautiful』のCMの子、転入してきたんだってよ!」
「あーあの菊川澪って子? 綺麗だけど……演技はどうなんだ? まだドラマとかは出演してないじゃん」
「演技も最高だよ」
「う、わ、比呂! 急に出てくんなよ」
「ごめん、ごめん」と言いながら比呂は友達の向かいに立った。
「菊川澪は演技も最高。瑞葵由香里にも劣らないと俺は思ってる」
「……お前、演技見たことあんのか? 瑞葵に劣らないってかなりじゃん」
瑞葵由香里とは芸能界の歴史にも残る天才女優、藤本理央の再来とも言われる実力派若手女優だ。
「ああ、あの子はすごい」
比呂は澪の演技を本気ですごいと思っている。
それは確かなのだ。
そして、ドラマ撮影初日はとうとうやってくる。
第5章 完
妖狐さんの名前を使わせて頂きました。
PR