コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 広報部の青春な日々 ( No.11 )
- 日時: 2013/04/14 17:35
- 名前: 瑞咲 ◆7xuwBG6R9k (ID: eVCTiC43)
06「じゃんじゃん行きましょう!」
メグミとミレイが辰巳高に潜入し、助っ人宣言をして少し経った後、メイ先輩とトモ先輩が部室に来た。
二人の中学生をぽかーんとして見ている先輩たちに、俺はさっきまでの出来事と助っ人の件を伝えた。すると、
「へえ、いいじゃない!よかったよかった!」
「二人が大丈夫なら異論はないな」
「「よろしくお願いしまーす!!」」
と、二人とも大賛成してくれ、助っ人の件は無事確定した。
…で、今日はその四日後の土曜日、午前九時。早速、学校外での宣伝紙の配布を行うことになった。これは俺とユイトにとっても初めての仕事となる。
俺たち六人は制服という格好(メグミとミレイはもちろん藍川中のセーラー服)で、辰巳高校の正門前に集合していた。
「じゃあ、本日の仕事について説明するわね。今日は教員が二ヶ月くらいに一回制作している『辰巳高校通信 校外編』の配布を行うわ。配布といっても、これをフリーペーパーとして配ってください、って頼む作業だけどね」
「配布しに行くところは、辰巳市役所、図書館、市内の駅、市内の中学校などだ。移動はバスだ。いつも基本は全員で一緒に回っているから、いつも通りで行くぞ」
「「「「はーい」」」」
思っていたより大変そうな仕事が始まった。
最初の配布場所、辰巳高最寄り駅である辰巳駅。
辰巳市役所。
「辰巳高校通信です。今月もよろしくお願いします」
「はい、わかりました」
そのすぐ近くにある辰巳図書館。
「今月の通信です」
「はーい、いつもご苦労様」
市内のいくつかの中学校。
「辰巳高校です。よろしくお願いします」
「ご苦労様でーす」
「生徒に配っておきますね」
…と午前中でかなりの数を回っていき、ようやく昼食タイムが来た。
「四人ともお疲れ様〜。どうだった?」
「バス移動でも結構疲れますね…」
「先輩たち、配布先の人ともう顔見知りなんですね」
「そうだな。かなりの頻度顔を合わせているからな」
いつもコンビニでおにぎりやパンを買い、近くの公園で食べているらしい。
「ちょっと疲れたけど楽しいね〜」
「そうだね!みんな一緒だし」
メグミとミレイはやっぱり楽しそうだ。
「もう半分以上は回ったから…四時前には終わりそうだな」
「四時ですか。了解です」
「思ったより早いですね」
「おお!じゃあ見たいアニメ見れる!」
「よし、じゃんじゃん行きましょう!」
おー、と手を突き上げたその時、
「あー!メイ先輩!トモ先輩!」
よく通る男子生徒の声がした。
聞こえてきたほうを振り向くと、四人の男女が歩いてくるのが見えた。