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Re: 広報部の青春な日々 ( No.15 )
日時: 2013/04/13 11:33
名前: 瑞咲 ◆7xuwBG6R9k (ID: eVCTiC43)

 08「なんかムカついたから」



 新聞部と別れたあと、午後三時くらいに、広報部はすべての指定場所での配布を終えた。
「ふ〜、やっと終わったあ〜!!四人ともお疲れ様〜!!」
「「「「お疲れ様でーす!!」」」」
「予想以上に早く終わったな」

 俺たちは初配布の打ち上げみたいな感じで、最後の配布場所の近くにあったファミレスに入店していた。
 結構メジャーな店であるうえ間食時だが、客はほどほどだった。
「このまわり、カフェとかが増えたからな」
「へえ、道理で」
 納得したようにうなずき、ふと疑問に思って、トモ先輩に尋ねた。

「そういえばトモ先輩って結構物知りですよね。俺とユイトの名前も知っていたし」
「あー、それオレも思ってた。記憶力いいんですか?」

 それにはメイ先輩が答えた。
「トモは凄く頭もいいけれど、情報能力がずば抜けているのよ。とくにパソコン操作が得意で、入学式の前に新一年生のデータを奪って、全員の顔と名前まで覚えちゃったんだよねぇ」
「「す、すげー!!」」

 思わずそう叫ぶと、正面から熱いオーラを感じた。
 見ると、メグミがなんだか勝気な笑顔になっていた。
「ふふふ…私だって、パソコン操作には自信がありますよ!」
「だよね!そうじゃなかったら、わたしたち辰巳高に入れなかったもんね!」

「ああ、メグミもかなりレベルは高いな」
「へへっ。今度披露してあげますからね!」

 今度はユイトがメイ先輩に質問した。
「メイ先輩は運動が得意って聞きましたけど、中学の時は何部に入っていたんですか?入賞とかしました?」
 先輩は軽く言った。

「陸上部に入っていて、全国大会に行ったことがあるわ」

「「すげええええええええええええええええええええ!!!!!!」」

 先ほどよりも大きな叫び声をあげてしまった。
「そそそんな過去があったんですかあああ!?」
「ええ。ベスト16で終わっちゃったけど」

「「いやすげええええええええええええええええええ!!!!!!」」

 ってか、さっきからユイトと息がぴったりだ。
「すごーい!秀才と超アスリートかぁ!何気に広報部って強いね!」
 ああ確かに強いですね、いろいろと。

「じゃあ、私立から推薦が来たんじゃないですか?」
「もちろん。でも追い払った」
 またも軽ーく言う。
「何でですか?」
「なんかムカついたから」

 ……うん。

「あら?何を考えているのかしら?」
「なんでもないですうううううう!!」
 メイ先輩に心の声はバレバレだ!ある意味最強だぞこの人!!

「あはは!これから楽しくなりそうですね!!いろんな意味で!!」
 …そしてミレイは天然だった。

「んー?いろんな意味ってたとえば?」
「えーっと…ってひゃあああ!ごめんなさいなんでもないです!!」

 今日、改めてわかったこと。
 …メイ先輩は、いろんな意味で最強です。