コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 広報部の青春な日々 ( No.22 )
- 日時: 2013/04/15 22:47
- 名前: 瑞咲 ◆7xuwBG6R9k (ID: hH3N1CbI)
13「どうもこんばんわ!広報部よ!!」
…ということで、俺たち広報部は、西校舎二階の空き教室の前にいた。
本来なら誰もいないはずの教室から、微かに話し声が聞こえてくる。
「まったく…許可無しで空き部室を使うなんて…副会長の血が騒ぐじゃない」
「副会長ってそういうものだっけ?」
「…そろそろ行くか」
「広報部、始動ですね…!」
「…じゃあ行くわよ。……せーのっ!」
バーン!とドアを開け放つ。そして、
「どうもこんばんわ!広報部よ!!」
なんかツッコミどころ満載だけど、メイ先輩がかっこよくキメた。
…で、案の定、中にいる生徒はぽかーんとしている。
人数は…男子が五人、女子が三人、合わせて八人だ。
こいつらが埋葬部か。
すっかり場の空気を掌握したメイ先輩が尋ねる。
「埋葬部とはあなたたちのことでいいわね?」
「ええっ!なんで知っているんですか!?」
一同が動揺する。どうやら正解のようだ。
「あたしたち、次の辰巳タイムスで埋葬部の特集をしたいと思ってるの。だから、話を聞かせてもらうわよ♪」
ああ怖え…。埋葬部員も震え上がっているよ…。
と、その時、一人の男子が前に出てきて土下座した。…って、ええええええ!?
「すみませんでしたあああああああああ!ただの出来心だったんですうううううう!!」
どうやらかなり軟弱なようだ。そして恐らく部長の吉田よしよしだろう…あれ?何か間違ってる?
「ほう。その出来心とは?」
トモ先輩が尋ねる。この人も結構プレッシャーかけてくるな。
「えっとその…僕、みんなでワイワイできる部活を作りたくて、部員を集めていたんです。そしたらこんなに集まってくれていたんですけど…」
あ、分かった。よしよしじゃなくて頼吉だ。
「何の部活にしようか考えがつかなかったんです。そしたら、『これは僕の創部…ミーの創部…my 創部…はっ!埋葬部!』って思い付いたんです」
「ただのダジャレじゃねーかあああああ!!!!」
全力でツッコんでいた。
「あーははははおもしろいあははははー」
冷めた笑い声をあげるユイト。
「だから、学校内で見つけた動物の死骸の墓を作ってた…ってわけね」
「はい…。もう二度としません。すみませんでしたあああああ」
他の部員も全員土下座をした。
「ごめんなさいいいい」
「すみませええん」
「お許しください…」
「何なんだよこの集団…」
珍しくユイトがツッコむ。確かに変な奴らだ。
「反省したなら、お前らの悪ふざけを始末した清掃委員に謝るんだな」
「で、埋葬ごっこはやめなさいよ」
「「「承知しました」」」
ぞろぞろと部室を出ていく八人。
「これで一件落着ね!」
「さあ、部室に戻るぞ」
「「はーい」」
こうして、広報部は辰巳高校の平和を取り戻したのであった。
…って何でヒーロー物みたいになってんのおおおおおおお!?