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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 宮廷物語〜試練時々恋愛〜 ( No.27 )
- 日時: 2013/05/17 23:17
- 名前: 音 (ID: HFyTdTQr)
第二章 *1*
「うーん。なんか良く寝れた気が——」
なんか、雲の上に乗ってるようにふわふわしたベッドだなぁ。気持ち良いー!
「って!?」
白と緑を基調としたエレガントかつシンプルな部屋の天蓋付きのふわふわベッドにいる私。
ここは何処っ!?
私は誰っ!?
——とまではいきません。ふざけました。すいません。
ちょっと待った。深呼吸をしてみよう!
……よし。
そうだ。私、今日から臨時で宮廷音楽家になるんだったね。だから、宮廷に住むことが出来るんだった。
もんもんと考えていると、トントンと乾いた音がした。
誰だろう?
「どうぞ」
「失礼します。おはようございます。カナエ様」
凄い丁寧に入ってきた執事は、幼なじみのはず。
「ルト?」
「カナエ様? どうかされましたか?」
どうされましたかって、
「あの、なんでそんなに他人行儀なんですか?」
わわっ、つられて敬語に……
「クククッ!」
急に、お腹を抱えて笑い出したルト。
うぅ。そんなに笑う必要ないでしょ……
「ど、どうしたの?」
一応、聞いた。
「だって——。コホンっ。失礼しました」
咳払いの後すぐに背筋を伸ばし、入ってきた時の状態に戻ったルト。
切り替え、早いなぁ。
「今は、俺は執事なので。カナエ様は敬語でなくてよろしいですよ」
そういうことなの?
ルトは、大人びた雰囲気で笑う。だけど、なんか似合わないな。
「うん。でも、ルトももうちょっとくだけた感じでいいよ」
「はい。幼なじみの時にそうさせていただきますね」
なんか、面倒だな。
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