コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 彼は天邪鬼 【オリキャラ募集中】 ( No.101 )
- 日時: 2013/06/10 22:50
- 名前: 莉遠 ◆gX.y9FxA6g (ID: gYu/uyWc)
NO.19『悪人には実力行使だ』
旭野高校・・・涼太や慎二の通う高校は実はなかなかのエリート高校。まあ涼太が通っている時点でそうなのであろうが、慎二も中学までは頭がよかったのである。
だが、エリート高校であろうが不正している人は少ないがいるのである。
可愛い話がスカート丈。ちょっと深刻になると煙草などがあげられるが、今のところ旭野高校で深刻化してきているのは服装の乱れである。
だから、今週は『身だしなみ週間』と題して、生徒たちの服装を抜き打ちチェックしているのである。だから朝、校門の前で・・・
北川先生:コルァ、古畑!テメェネクタイきちんとしめろや!
慎二:うわっ!しまった!身だしなみ週間か!しかも玲子ちゃんいるし!
北川先生:先生と呼べっつってんだろうが!朝ホームルーム終わったら生徒指導室へ来い!
慎二:いや〜、同じクラスにいるんだしそんな・・・
北川先生:服装がたるんでるのはテメェだけじゃねぇんだよ。全員まとめてその腐った根性叩き直してやるからな。
とまあ、古畑君は普通に北川先生に捕まってしまったのである。
涼太:いや、それはお前の服装に問題があるだろう。
慎二:うう・・・マジで玲子ちゃん厳しいんだもん。活の入れ方半端ねぇ・・・まあ美人だから許すけど。
玲子ちゃんは年齢28歳と先生陣の中では若め。とてつもなく厳しいが、なかなか美人なので生徒からそこそこ支持を得ているのである。
そして、今は昼休みなのである。
涼太:古畑、もう少しネクタイの締め方練習した方がいいって。1年の頃からゆるんでたじゃん。もう2年生なんだし・・・
慎二:あ〜、学ランだった中学時代が恋しいぜ〜
?:・・・・・・桐谷の言うとおりだ。
慎二:うおっ!
窓側の一番後ろの席で涼太と慎二は食事をしていた2人の前に急に男子生徒が立っていた。急に立っていたという日本語は変だ。正しく言うと、気づいたらいたって感じだ。
冷たい目をしていて、腰が少し曲がっているちょっと変わった男子だ。
慎二:お前、大人しすぎるんだよ!話しかけるならもっと普通に話しかけろ!炎泉!
彼の名前は炎泉雛罌粟(えみ ひなげし)。先ほども述べた通り、少し変わった少年だが、正義感は人一倍強く、風紀委員会に所属している。
まあその理由は・・・色々あるのだが、風紀委員会に所属しているものの、前回の進路志望調査からわかるように、問題児なのである。
雛罌粟:・・・・・・服装の乱れは心の乱れ。そんなんだからお前の頭も乱れてるんだ。バカ。
慎二:うるせぇよ!ほら、今はちゃんとしてるじゃねぇか?
雛罌粟:ちゃんとしてなかったら・・・
ふーっと息を吐いて目を細めて言った。
雛罌粟:殺すぞ。
慎二:オイィィィィ!服装の乱れ程度でその罰!?おかしいだろうが!
涼太:そうだぞバカ畑。まあ炎泉の言うことはオーバーだとしても、そういう気でいかなきゃこの風紀委員にマジでやられるぞ。
雛罌粟:古畑・・・桐谷を見ろ。シワひとつついていない制服。きちんとしまっているネクタイ。完璧だろ。だから成績もいいんだ。アホ。
慎二:いちいち最後にバカとかアホとかやめてくんない!?お前だってそんな成績いい方じゃねぇだろうが!
雛罌粟:お前に言われたくはない。死ね。
慎二:今死ねっつった?お前死ねっつったよな!
雛罌粟:ああ、そうだ。一つ言っておくが、悪人に人権などないのだ、悪いことをしたら罰を受ける。悪人には実力行使だ。
と言い残して雛罌粟は自分の席に座った。こんな変わったやつだが意外と一緒に食べる相手はいるようだ。
だが・・・その相手を信用はしていないようだ。心を完全には開いていないように思われる。
慎二:あの強盗殺人事件からもう2年以上経ってるんだろ?全然変わんねぇよな、アイツ。
涼太:俺は中学違うから知らないけどな。
———強盗殺人事件
そこで両親を泥棒に殺された。目の前で。雛罌粟自身は何とか生き残ったが、その後、身よりもいないので彼は養護施設に引き取られて今に至る。
慎二:そうそう、あの後ガラッと性格変わっちゃって。まあだけど、そのせいで人一倍正義感が強くなったけど。
ひねくれているが人一倍正義感が強くて、なんやかんや毒を吐きつつきちんとしめる。彼はそういうトコで一目置かれているのである。
ただ、少しやりすぎる点があったり、いつも何を考えているのかわからなかったりする点など、北川先生はウゼェと思っているのである。
慎二:だけどお前には結構なついてるよな。お前もなんやかんやでアイツの相手してやってるし。ずっと思ってたけどなんでだ?
涼太:ん?まあ大した理由はないよ。性格も全然合わないし。強いていうなら・・・知り合いに少し似てるんだよ。
慎二:雛罌粟に似たやつがこの世に存在するのか?あの鬼畜野郎に。
涼太:ちょっとだけな。俺の知り合いの方がまだ話せる奴だよ。アイツは俺の救世主なんだ。
・・・救世主?少し慎二は引っかかった。そしてその救世主の名こそが
赤西なのである
続く