コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: 彼は天邪鬼 【オリキャラ募集中】 ( No.111 )
日時: 2013/06/13 20:55
名前: 莉遠 ◆gX.y9FxA6g (ID: gYu/uyWc)

NO.20『よくわかってるね』


涼子:いいな〜、修学旅行。私も自由に京都散策してみたい。

涼太:ハァ、一人で行動しちゃいけないんだよ。悪いけど、3日間はこっち出られないと思ってくれ。

涼子:わかってるわよ。あ〜、いいな〜。


ここは桐谷家の食卓。今は美奈、美里、涼太、そして涼太の前には鏡がおいてあり、涼子がいるという感じだ。ちなみに言っておくが、この鏡の姿は誰でも見ることができ、声も聞くことができるのである。


美里:じゃあさあ、涼子。京都は無理かもしれないけど、今度友達をディズニーランドにでも誘ってみれば?

美奈:ああ、最近友達できたって言ってたわよね。いいじゃない、行ってらっしゃいよ。

涼子:でも、美砂とだとさ、また厄介なこと突っ込まれるかもしれないし。特にそういう大規模なお出かけだとなかなか涼太と連絡とれないし・・・

涼太:どうして俺と連絡とる必要あるんだよ。

涼子:だって・・・、涼太って確かディズニーランドに行ったことないんでしょ?家族で行ったときは全部私に譲ってくれたし。だから楽しさを伝えよう伝えようって思っちゃうわけ。


なるほど・・・とは言えないけど、確かにこいつは自分が外の世界に出てても頻繁に鏡を出して俺と接触しようとする。俺の方が実質長いこと外に出てるから気にすることないのにな。


美里:じゃあ、あの子たちは?ほら・・・中学の同級生の・・・色黒な子、そう!裕輝くんとかその辺!

美奈:ああ、いいじゃない。あの子たちなら色々事情知ってるから気負いせずに遊べるんじゃない?


涼太:・・・あのさ、涼子。今すごい「閃いた!」って顔してるんだけど?


鏡の中の涼子の顔は少したるんでいる。ていうか、重要なのはそこじゃない。裕輝たちが涼太の事情を知っているということだ。その話はまた追々していくが、ひとまず涼子の遠出の話である。


涼子:さっすが涼太!私のことよくわかってるね!

涼太:そりゃ・・・16年間も同じ体で生活してるからな。で?何?

涼子:ふふふ・・・いいこと思いついちゃった〜。



翌日




涼太:(あの笑いは何だったんだ。アイツの閃きは嫌な予感しかしないんだが・・・

慎二:きーりたにー。なんか今日のお前、暗くね?いつもの爽やかスマイルはどうしたんだ?そんな疲れた顔してたら、折角のイケメンが台無しだぞ。

涼太:おちょくってんのか?

慎二:ああ、おちょくってる。

涼太:悪い、今お前のおちょくりにツッコむ元気ないわ。おーい風紀委員!


と雛罌粟の方を向いて言ったが、彼は無視した。


涼太:オイ、炎泉、無視するな。

雛罌粟:無視ではない。話を聞く耳がないだけ。

涼太:人はそれを無視と言うんだよ。それよりこいつの相手、俺の代わりにしてくれ。

雛罌粟:断る。代わりにやる理由がない。俺には関係ない。

涼太:頼むよ、お礼に今度ポッキー買ってやるから。

雛罌粟:粛清だ。死ね、古畑慎二。

慎二:どうしてそうなる!ていうか目が怖い!マジな目してる!俺これから部活だから、な?もう涼太にちょっかいかけないから。



やめろって!ちょ、それはお前が風紀乱して・・・ぎゃああああ!




涼太:全く、人の気も知らずに・・・


いつもの通り、帰宅部の涼太はほかの人より早めの下校・・・をするはずだった。そうしたら校門に見覚えのある女の子が立っていた。


夏姫:あ、見つけた!りょーくん!


と、夏姫が手を振ってこっちを見ている。そして周りの女子は夏姫を見ている。



"何あの子、桐谷くんを「りょーくん」って呼ぶなんて・・・まさか彼女!?"

"でも・・・あの子可愛いよね。あの子と付き合ってたとしたら・・・結構お似合いかも・・・"

"冗談じゃないわよ!全然お似合いなんかじゃないし!"



みたいな会話を周りの皆がしている。



涼太:なっちゃん!ちょ、ウチの高校まで来て何の用?

夏姫:うん、あのね、この間のお礼しようと思ったの。


この間のお礼?ああ・・・荷物を持ってあげたってことか。


夏姫:それで、確かここの近くにスタバがあったよね。コーヒー一杯おごってあげようって考えたの。

涼太:でもさ、葵高校からウチの高校まで結構距離あるよね、早くない?

夏姫:だって裕くんに自転車こいでもらったんだもん。

涼太:は?久利生どこにもいないけど?

夏姫:ああ、ここにしゃがみこんでるよ、ほら。裕くん、りょーくんが来たよ。


と言ったら約190cmの長身の色黒男が急に現れた。ていうか、校門に隠れて見えなかっただけで、裕輝はただ立っただけだ。全身汗だらけだ。


そしてそれを見た瞬間、女子たちはだいぶ安心した。


裕輝:ぜぇ・・・ぜぇ・・・、テメェ!2人乗りでこの学校まで猛スピードでこがされた俺の体力を考えろ!

涼太:ああ・・・てか、2人乗りしたのか?違法だぞ。

夏姫:えへへ、ちょっとひやひやしたよ。これからはもうやめるけどね。

裕輝:最初からやめろや。夏姫、俺の分の飲み物もおごれ!

夏姫:やーだよ!



相変わらずこの2人といると、変なペースに巻き込まれる。


そして一同はスタバに行くことになる。





続く