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Re: 彼は天邪鬼 【オリキャラ募集中】 ( No.170 )
日時: 2013/06/26 21:30
名前: 莉遠 ◆gX.y9FxA6g (ID: e2r21W3i)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode

NO.28『変に勘がいいな』


涼子:殴るなんてらしくなかったね。


雛罌粟を殴ったときの件で涼太と涼子が話していた。



“だから言ったじゃないか”


こう言ったように、涼太は以前も雛罌粟に似たようなことを言ったことがあるのだ。涼太は彼のことは嫌いではないが苦手意識を持っている。人間なのに人間嫌い。何か身勝手なものを感じていた。


涼子:でも君の気持ちはわかるよ。君が殴ってくれたおかげですごくスカッとした!けどやっぱり・・・

涼太:暴力は間違ってる・・・よな。向こうも後で手を出したとはいえ、やっぱ先に手を出した俺が悪いんだよな〜。


手で雛罌粟に殴られて赤くなった頬をさすった。


涼子:そうそう、あの子も別に君のことを嫌ってるわけじゃないし、明日学校でちゃんと謝ろうね。あ、勿論、自分の意見は曲げちゃいけないよ。だって私的にも君の持論は大好きだもん。

涼太:あ・・・そ・・・・


その持論は・・・お前が俺を信じてくれたから持てたものなんだぜ



そして翌朝




北川先生:オラ、朝のHR始まるぞ、席座れ野郎ども!チャイムなってんだろうが!今立ってるやつ遅刻扱いにすんぞ!


という北川先生のヤンキーコールによって1日が始まる。そして今日日直の生徒が号令をした。そして・・・


北川先生:よーしっ、じゃあ今日の連絡は・・・あ、その前に今日、桐谷休みだ。





え?





北川先生:なんか高熱出したらしくってよォ、今日は1日中家で療養するんだと。





な、何ィィィィィ!








雛罌粟:アイツ・・・

慎二:おう、炎泉。どうしたんだ?なんか暗い顔してんな。それはいつものことか。


現在、雛罌粟と慎二は席が近いため変に耳がいいため、ボソッといたことが聞こえてしまったのだ。


雛罌粟:・・・俺、今日アイツに謝らなきゃと思っていた

慎二:なんで?喧嘩でもしたのかアイツと。てか、まさかだけど今お前の右側の頬が赤いのはそのせいか?アイツ左利きだし、左で殴ったらそっち側の頬が赤くなるよな。

雛罌粟:変に勘がいいな。だが、お前には関係ない。

慎二:なぁ、桐谷んトコにこれから見舞いにいかねぇか?


周りの女子に聞こえないように囁くように言った。もし聞こえていたら女子が集中して大変なことになると悟ったためだ。


雛罌粟:お前、アイツの住所知ってるのか?

美砂:そーゆやぁアイツの住んどる場所を知っとる人って誰もいないよの?

慎二:うおっ!どっから出てきたんだお前!

美砂:面白そうな話じゃけぇの。


と言うが、実際美砂は慎二へのアピールのために話に混ざろうとしただけなのである。


雛罌粟:話を戻すがお前、奴の住所を知ってるのか?

慎二:いや、知らね。年賀状だって携帯メールで済ませたし。

美砂:じゃあなんでこがぁな話持ち出したんで。意味ないじゃん。

慎二:それがそうでもないんだな!


と言って慎二は美砂に自分のスマホを見せた。そうしたらそこにはLINEが表示されていた。


慎二:俺は奴の中学時代の友達のなっちゃんとLINEを交換してある。彼女だったら知ってるんじゃないか。同窓会やるって言うくらいの仲良しだ。きっと年賀状を出し合う仲のはず。

美砂:じゃあその子に連絡とりゃぁ・・・

慎二:送ってみるよ。そしてもし教えてくれたら・・・お前ら、作戦決行するぞ!ホームルーム後、奴ん家直行だ!

美砂:ラジャー!

雛罌粟:アホらしい・・・


だが、奴に接触して謝るいい機会だ。だって時間が経てば経つほど解決しにくくなる。あの事件と同じように・・・




涼子:ゲホゲホ!信じらんない!私の体で寝て、起きたら熱が出てるってどういうことよ!バーカ!ゲホゴホ!

涼太:知るか!ゲホゲホ!あー!折角今日炎泉に謝ろうと思ったのによ!


今、体には涼子が宿っており、鏡で会話中。ちなみに体調不良なのは鏡の中でも同じであるため、涼太も体調悪いのだ。

現在、涼子はマスク+冷えピタという完全防備でベッドで寝ている。


美奈:全く、なんだか一人が風邪ひいてるのに二人風邪ひいてる感じよね〜。二人とも具合悪そうにしてるもの。うふふ・・・

涼子:お母さん〜、そんなこと言ってないでそれちょうだいよ。手に持ってるの、おかゆでしょ?


美奈は涼子たちの部屋のドアの側で手におかゆを持っている。


美奈:あら?食欲ないんじゃなかったの?

涼子:そうだけど・・・食べないと治んないじゃん。



ピンポーン



美奈:あら、誰かしら?ちょっと下見てくるね。

涼子:はーい。





はい、はい、あら?涼太のお友達?お見舞いに来てくれたの?ま〜、わざわざありがとうね。




涼子:今、とんでもないことが聞こえたんだけど?

涼太:まぎれもない、アイツらが来てる!なんで知ってんだ俺の家!

涼子:と、とりあえずアンタと交代して・・・

涼太:それもそうだけどよ・・・部屋見てみ?



二人は当然ながら同じ部屋を使ってるわけで、この部屋には涼太の私物だけでなく、涼子の私物。まあぶっちゃけちゃうと、化粧用品や女ものの服などがあるのである。



涼子:ヤバくね!?ちょ、どうすんの!ちょ、お母さん!少し時間稼ぎしといて!



聞こえてない。ヤバい、私が今涼子なのを完全に忘れてる!どうしよう・・・



?:ったく、世話かけさせんじゃねーよ!

涼子:なっ!アンタは!




このピンチの状況で一体どこから誰がやってきた!?






続く