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NO.31『久しぶりだな』


北川先生：じゃ、今日から夏休みだ。羽目外しすぎんなよ。課題やらなかったら腹筋、背筋、スクワット100回ずつさせるから。

と、旭野高校では今日は終業式である。つまり今日から夏休みなのである。



慎二：桐谷〜、海行こうぜ海！そして涼子ちゃん誘おうぜ〜！

涼太：どうしてそうなるんだよ。ハァ〜・・・

慎二：んだよ桐谷。暗ぇな。夏休みだぞ〜。約１か月は休みなんだぞ〜。なんでそんなにテンション低いんだよ。

涼太：そのテンション低い出来事がこの後起きるんだよ。

慎二：ハァ？



明日から・・・そう、同窓会が始まるんだ。ただ友達と会う、それならいいんだがあのメンツでテーマパークとなると相当「テンション低いこと」になってしまうのだ。



翌日




涼太は7時30分・・・、NO.26（>>151）より約束の時間の約30分前に来たのである。そこには欠伸をしている背が超高い青年、村上敦がいた。実は彼ら、another story以外では小説内で鉢合わせたのは初である。


涼太：相変わらず早いな。今日は何時起きだ？

敦：今日はりょーちゃんじゃないんだね。

涼太：だって涼太で来いって神木に言われたからさ。つーか俺の質問無視するんだな。

敦：最近、りょーちゃんの出番少なくない？りょーちゃんだって主人公なのに。

涼太：まあ、学校のことやってたら必然的に俺が中心になるんだよ。



オイ、そういう話をするな。


と言っていると、また一人の男の子が涼太たちに近づいてきた。身長は中の下、故に高身長コンビ（裕輝入れたらトリオ）と一緒に立っていたら相当小さく見える。


男の子：桐谷くん、村上くん。久しぶりです。

涼太：お、おお・・・幹事やってくれてありがとうな、神木。


そう、彼が同窓会篇新キャラの一人『神木智（かみきさとし）』である。故に、カミリンなのである。


智：二人とも早いですね。僕は予定より30分くらい早く来た気がするのですが・・・

敦：ん〜、俺1時間前に来た。

涼太：スゲェなお前。こんなゆるっゆるなのにどうして時間はそんなにキッチリしてんだ？思えば中学の時無遅刻無欠席だし。・・・いつでもお菓子食べてた気がするけど。



真面目なのはこの3人。後の4人（夏姫、裕輝、赤西、ターくん）はしばらく経ってもまだ来ず、とうとう10分前になった。




智：来ませんね。

敦：俺もう50分も待ってるんだけど〜

涼太：お前は早く来すぎなんだよ。面接とかテストとかじゃねぇんだからよ。




ブロロロロロロロ！




急に大きな音がした。いや、違う。この音、だんだん近くに来てる！



智：見てください、上！ヘリコプターです！

涼太：ああ？なんでここに着陸しようとしてんだよ！バカだろあのヘリ！バカだろ！

敦：明らかに着地点はここらにはないよね〜。

智：ちょっと待ってください！


智は少し目を細めてあのヘリを見た。



智：間違えありません。赤西くん乗ってます。

涼太：うっすら想像したけどなァ！あのボンボン何やってんだよ！

敦：いいな〜ヘリ。

智：あ、赤西くんが飛び降りました。

涼太：は？え？ちょ、アイツあの高さからダイブしてんだよ！ほんと頭おかしいだろあのボンボン！



そして正義は普通に華麗に着地した。




正義：ふぅ、久しぶりだな、涼太、敦、智。おや？まだ残りの3人は来ていないようだな。




周りの人は当然皆こっちを見てる。



涼太：アホだろ！お前アホだろ！

智：桐谷くん、うるさいです。だけど僕も赤西くんはアホだと思います。

敦：アカくん、とりあえず今目立ってるからちょっと退こうか。



と言って涼太たちは正義を人があまりいないトコへ連れて行った。



正義：貴様、ディズニーランドはあっちだぞ。僕は以前に来たことがある。それくらいはわかる。

智：赤西くん、空気読んでください。

涼太：あのさ、あんなトコから落ちたら普通人間死んでるの。お前それ、イコール自分は人間ではありませんってことじゃねぇか。

正義：ああ、そうか。

智：やっぱり赤西くん、頭いいけど頭悪いですよね。いわゆる、バカです。

敦：アカくん、財閥の御曹司が実は天邪鬼でしたなんてこと知れ渡ったら大変だよ〜

正義：それもそうだな。すまない、世話をかけた。



そう、赤西正義も天邪鬼なのである。ていうか、もうぶっちゃけここですべて明かしてしまおう。



夏姫以外の同窓会メンバー、涼太、敦、裕輝、智、正義、ターくん（まだ登場してない）は全員天邪鬼なのである。



以前涼太はこのメンツでどこかへ行くのはカオスだと言った。ただの中学の仲良し7人組ではない。これは天邪鬼の同窓会である。だからカオスなのである。





智：そろそろ戻りましょう。岸谷さんは時間厳守な人です、大方寝坊した久利生くんを母のごとく連れて来ているでしょう。

敦：母っていうか妻じゃない？

智：玉山くんは・・・なんやかんやで遅刻しないから大丈夫だと思います。

涼太：なんやかんやってなんだよ。

正義：つまり、そろそろ全員そろっている頃だということか。






それじゃあ、行こうか







続く