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- Re: 彼は天邪鬼 【更新再開&同窓会篇スタート!】 ( No.232 )
- 日時: 2013/07/31 16:37
- 名前: 莉遠 ◆gX.y9FxA6g (ID: gYu/uyWc)
NO.33『厄介ごとはもうゴメンだぜ』
1日目は男だらけでディズニーランド。2日目は女だらけでディズニーシー。何それ?男女混合ってことを考えなかったわけ?
けど、チャンスが来た。何やら会議をすることになった。皆男のままで女子になっていない。ってことは彼に会うチャンスは今よね。
?:涼太!ひっさしっぶり〜!
と言って少女は涼太に抱き付こうとした。だが、涼太はすんなりかわして言った。
涼太:じゃあ始めようか。第6回、赤西をどうしようか?いや、もうどーでもいいわ、会議〜〜!
裕輝:いや、やる気なさすぎだろ?どうした?ツッコミ役。
涼太:うるさいよ。もう第6回だぜ。しかもこんなホテルでこんな会議することになるとは思わなかったぜ全く。
1日目が終了して今は夜12時。現在正義はお風呂に入っているため、残る6人が集まってそういう会議をしていたのだ。正義の家出を止めるための会議。彼はいい人なのだがたまに、いや、今回もう言ったか。突拍子もないことを言うことがあるのでそういう厄介ごとに関わるのはゴメンなのである。
?:ちょっと、私のこと無視しないでよ。
涼太:つーかお前、もう男女入れ替わったのか、蔵良(くらら)。
蔵良、眼鏡をかけた女子だ。名前と眼鏡からわかるように彼女は天邪鬼、蔵之介の女の姿だ。わかる通り涼太に好意を寄せている。
蔵良:でも、彼を説得するのは相当骨が入りそうよ。ていうかその前になんで赤西くんは家出したのよ?
智:それがわからないと説得しようがありませんね。どうしましょうか。
夏姫:大丈夫よ。明日は女子でディズニーよ。赤西くんならまだしも、正菜姐さんなら言ってくれるわよ。ドSじゃないから。
正菜、それは正義の女の姿だ。
涼太:マジで厄介ごとはもうゴメンだぜ。
敦:だけど、食べ物いっぱい買ってくれた。
蔵良:ハイ、じゃあ今日の会議は終了でしょ。ねぇ涼太〜、遊ぼうよ。
涼太:今何時だと思ってんだ。俺はもう寝るぞ。一日中走り回って疲れたしな。
蔵良:チッ、お堅いのね。
と言うことで翌日、天邪鬼一行は女子の姿になってホテルを出た。
涼子:ディズニーシー!よっしゃーー!遊ぶわよ!
夏姫:りょーちゃん、当初の目的は忘れないでね。
ちなみに夏姫は天邪鬼じゃないので除外。なぜ夏姫を天邪鬼にしなかったか。それは「天邪鬼に最も近い人間」を作りたかったからである。
昨日とはメンバーは打って変わる。涼子、敦子、夏姫、蔵良。この4人はすでに登場済みだから説明は省こう。
では、まずはちょっとガングロな女の子から紹介しておくとしよう。彼女は裕香(ひろか)。言わずもがな、裕輝の女の姿である。性格は割と裕輝に似ていてサバサバしている。髪の毛もショートヘアでパッと見スポーツ女子なのである。
裕香:なっちゃんよ〜、日焼け止め貸して〜。
夏姫:大丈夫よ裕ちゃん。元からガングロだから焼けてもそんなに変わらないわよ。
裕香:しばくぞ。
次。おしとやかなまるで森ガールみたいな女の子がいる。彼女は智美(さとみ)。智の女の姿である。智美ちゃんは智とは違い別に毒舌ではない。ただ・・・無口であまりしゃべらないのである。
最後。正菜姐さんである。正義の女の姿。割と童顔な正義とは正反対、すごい大人っぽい女性。性格も正義とは違い話が分かり、まさに大人な女性〜って感じなのである。だからあだ名が「正菜姐さん」なのである。
正菜:皆、どうして私たちが家出したのか聞きたそうだな。
涼子:ゲッ、バレてた。流石は姐さん・・・
正菜:昔から父上は私たちのことを道具のようにしか思ってなかった。むしろ天邪鬼っていうことを気味悪がって私たちのことを気にしてなんかいないのだ。
夏姫:そんなこと・・・
裕香:オイ姐さん。テメェ自分たちのこと悲劇のヒロイン的な感じで思ってんじゃないの?子を思ってない親がどこにいるんだよ。
正菜:私たちもそう思っていたぞ。だが、皆で同窓会をするから少し家を空けたいと言ったとき、あの男は何と言ったと思う?
『お前がこの時期にいなくなってしまったら会社の新戦術が思いつかなくなる。だからどこにも行くな。』
赤西正義の特殊スキル・異常なる頭脳
この通り、正義と正菜の頭は相当キレる。涼太なんて比べものにならないくらいに頭がいい。
今までその頭脳で親の会社を幼いころから助けてきた。元から大きかった会社がここまで世界的になれた理由は実は正義の手腕なのである。だが、当然ほとんどの人間にその事実を隠している。今ならまだしも、ほんの4〜5歳で関わっていたというとすごいを通り越して気味が悪い。
金遣いは荒いが、実は自分が稼いだ金を使っているだけなのである。
要するにそんな日々に嫌気がさして家出した、と言うところである。
正菜:この台詞を聞いた瞬間、父上・・・いや、あのクソ親父の顔なんてしばらく見たくなくなったんだよ。
親からも見放される。天邪鬼の宿命と言えば宿命なのである。涼太たちもそんな事態に陥ったことはある。そのとき、人生2人目の救世主が助けてくれたのだ。
だが・・・正義と正菜の前にはそんな救世主が現れなかったんだろうな。
続く