コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 彼は天邪鬼 【オリキャラ募集+同窓会篇スタート!】 ( No.271 )
- 日時: 2013/08/15 18:48
- 名前: 莉遠 ◆gX.y9FxA6g (ID: 5K27D2Vq)
40話突破&参照1200突破記念
another story NO.4『玉山蔵良』
蔵之介:やめておくことを薦める。お前にそれは無理だ。ていうか俺の受験を考えろ!
蔵良:知らないわよ!受験より愛に決まってるでしょ!これを終わらせたらしばらくあなたに身体譲るって言ってるでしょうが!
現在、蔵良はキッチンで何やら料理をしている。今日はバレンタインデーの前日。つまり、蔵良はチョコレートを作っているのである。
まあ中3の2月、受験シーズン真っ盛りである。そんな中でチョコ作りなんて蔵之介としてはやってらんねぇというわけである。
蔵良:明日、これを涼太に渡して今度こそ私たちは結ばれるんだから!
蔵之介:いや、やめておくことを薦める。それを食べればお前らは結ばれるどころか涼太は落ちる。
蔵良:涼太は超頭いいから落ちるわけないでしょ!
蔵之介:いや、そっちの落ちるじゃない。ま、いいか・・・、チョコ渡し終わったらしばらく勉強に集中させてくれるんだな。
蔵良:約束してやってもいいわよ!
蔵之介:何で上から目線!?
そして翌日・・・つまり、バレンタインデーの日
裕輝:おーおー、お前は相変わらずモテんな。下駄箱にも入ってたのか?安心しろ、机の上にも中にも下にもチョコレート置いてあっぞ〜。
涼太:はぁ!?マジで言ってるの?これ、どーすんの?一人で食べきれねぇよ。
夏姫:そっか〜、じゃありょーくんに義理チョコはいらなかったのか。作ってきちゃった。あ、これ。裕くん、どうせチョコもらってないでしょ。はい、義理チョコ。
裕輝:うっせぇ。俺だってきっと1個くらいもらうって!絶対!
相変わらず涼太はチョコをたくさんもらっている。これぞスーパーモテ男。それを蔵之介は見ていた。まあ蔵之介が見ていたということは蔵良も見ていたわけである。
蔵之介:やっぱりいらないと思うのだがな・・・
敦:いいな〜、りょーくんチョコレートいっぱい持ってて。
という敦の手にもたくさんのチョコレートを持っている。
蔵之介:・・・お前ってモテたっけ?
敦:義理チョコ〜。「お菓子好きでしょ?桐谷くんへのチョコたくさん作ったから残ったのあげる。」って言われた。
蔵之介:あ、そ。
まあ蔵良の精神は相当堅く、なおかつネバネバしているからこの程度ではへこたれないな。
そして授業後、蔵之介と蔵良は身体を交代させ、蔵良は涼太の家に行った。
蔵良:そりゃ私が認めた男、涼太はモテて当然。そこから私は彼を攻略する!山は高い方が登り甲斐あるってのよ!
ピーンポーン
蔵良:早く・・・早く涼太来い!涼太・・・涼太!
涼子:あ、蔵良?何の用?
ドアから現れたのは涼太・・・ではなく涼子であった。
蔵良:はぁ?何でお前なんだよ!涼太を出せやボケェェェ!
涼子:うるっさいわよ!つーか会って開口一番それか!てか、受験勉強させなさいよ!これでもちゃんと勉強してんのよ!あんたも勉強しろや!
蔵良:受験より愛の方が優先に決まってんでしょうが!このクソ女!
涼子:クソ女ですって!これでも私は涼太と同じ身体・・・いわば一心同体なのよ!私に悪口言うなら涼太にも悪口言ってるってことよ!
美里:うるっさいわ!あんたら!何時だと思ってんのよ!
と美里にしかられたため、とりあえず涼子は自分の部屋に蔵良を連れてきた。
蔵良:ほら、あんたには興味ないの。さっさと涼太に代わりなさいよ。
涼子:いやよ、だって今は私の時間だもの。つーか何の用?
蔵良:あんた、今日何の日かわかってないのかしら?
と蔵良は涼太の鞄に目をやった。当然チョコレートが溢れるほどたくさん入っていた。
涼子:あ・・・あ、バレンタインデーか。涼太にチョコ渡しにきたってわけか。
蔵良:そうよ、だから代わりなさいよ。その・・・5分でいいから。
いつもストーカーのごとく涼太につきまとう蔵良も今日は真面目のようであった。それを察知した涼子は少しだけ涼太と交代することを決めた。そして・・・
涼太:おお、蔵良。待たせたな。
蔵良:うん、待ってた。
少し蔵良は頬を赤らめた。先程述べたとおり、相当なじゃじゃ馬娘である蔵良が今はただの可愛らしい乙女である。蔵良の性格はアレだがルックスはなかなか良い。つまり、今の蔵良は正統派少女漫画のヒロインのような感じである。
蔵良:涼太はモテるから・・・その、チョコはたくさんもらってると思うけど・・・これ、はい。
涼太:ああ、どうも。
蔵良は普通に涼太にチョコを渡した。
蔵良:その、まあわかってると思うけど、私、玉山蔵良は涼太のこと好き。絶対あんたのこと、振り向かせてみせるから!覚悟しなさいよ!
といって蔵良は涼太を指さした。そしてその後すぐに家を出て行った。
涼太:ふぅ・・・少し大人しくなったと思ったが・・・破天荒な方があいつらしいよな。ただ・・・
このチョコ食えるのか?
翌日、とっても心優しい涼太は腹をこわして学校を休んだ。
続く