コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 彼は天邪鬼 【オリキャラ募集+同窓会篇スタート!】 ( No.279 )
- 日時: 2013/08/29 18:50
- 名前: 莉遠 ◆gX.y9FxA6g (ID: 5K27D2Vq)
NO.41『俺はわかったよ』
僕は誰なんだろう?何を思って今という時間を生きていたんだろう。
夢の中に出てきたあの浴衣の女性は一体誰なんだろう?巫女の格好をした女の子は誰なんだろう?僕は普通の人間じゃないんだろうか?
などと言うことを思い、外を散歩していた。もちろん一人ではない。この町の地理すら覚えていないので基本一人で外出しないようにしている。
隣にいたのはサバサバ系ガングロ女子、久利生裕香と夏姫である。まあ裕輝と夏姫が幼なじみと言っているので、当然この2人も幼なじみの関係である。
裕香:なあ、ボーッと歩いてて楽しいか?サッカーとか・・・何でもいいからスポーツした方が楽しくね?スポッチャ行こうぜ〜!
夏姫:私はこうやってボンヤリ散歩する方が好きだな〜。なんか暖かい気持ちになるもん。
裕香:単に運動神経悪いだけだろ?
夏姫:裕ちゃんの運動神経と比べたら悪いだけじゃん。裕ちゃん超すごいもん。天邪鬼ってすごいよね〜。
涼太:・・・・・・天邪鬼?
裕香と夏姫はヤバッという顔をした。
涼太:天邪鬼ってなんですか?
夏姫:う、ううううん。え、えっとね〜・・・あの・・・・・・
?:天邪鬼って言うのは化け物だよ。
気がついたら目の前には一人の少年がいた。この夏なのに学ランを羽織り、暑苦しい格好をしている割には汗一つかいていない不思議な少年。
夏姫:え?
裕香:下がれ2人とも!
裕香は涼太と夏姫を後ろに追いやった。その目はさっきと打って変わってとても厳しく、その少年を睨み付けている。
涼太:どうしたのですか?知り合いですか?
裕香:違ぇよあんな気持ち悪い野郎!急にふっと現れた。何の気配もなく。しかもこいつ・・・ヘラヘラ笑ってるくせにスゲェ殺気振りまいてやがる!
夏姫:えっ!?
そして夏姫は裕香の後ろに隠れた。まあ裕香を盾のようにしているのだ。鬼か!
?:さすがは天邪鬼だね。僕の殺気に気づくなんて・・・クスクス。
涼太:な、何なんですかこの人?
?:自分が何者かもわかってない野郎に言う筋合いはないと思うけど?
涼太:・・・・・・
?:ま、いいや。僕はイザナギ・・・と呼ばれている。よろしくね。
裕香:イザナギ?
イザナギ(伊弉諾、伊邪那岐)は、古事記、日本神話に登場する皇祖神。イザナキとも。『古事記』では伊邪那岐命、『日本書紀』では、伊弉諾神と表記される。イザナミ(伊弉冉、伊邪那美、伊弉弥)の兄であり夫。(wikiより)
裕香:お前、まさか何かイザナミと関係あるのか?
イザナギ:い〜や。神話的にはイザナギはイザナミの兄であり夫とか言われてるけど、ただの・・・友達だよ。
涼太:イザナミって・・・確か僕の夢に出てきた女の子?
イザナギ:そうそう・・・彼女、普通じゃなかっただろ?当然さ。君たちのようなものだからね。まあそんな感じで僕も普通じゃないんだけどね。
と言ってイザナギは裕香の顔面を殴ろうとしたが、裕香はギリギリのトコで首を曲げてかわした。イザナギはとてつもない早さで殴ったはずなのだが、裕香は平然とした顔でかわしたのだ。
夏姫:裕ちゃん!
裕香:心配することないよ。こんなんに私が殴られるとでも?つーか触れることもできねぇよ。
と言って裕香はイザナギの腹を蹴った。当然女子とはいえ天邪鬼に蹴られたので吹っ飛んだ。だが彼は何事もなかったかのように起き上がったのだ。そしてニコニコ不気味に笑っている。
裕香:参ったね。結構これ本気で蹴ったんだけど・・・
イザナギ:いやいや、結構痛いよ。う〜ん、君を倒すのはちょっと難しそうだな。厄介なのは君の反射神経だね。
——久利生裕輝の特殊スキル・異常なる反射神経
裕輝(今回は裕香だが)の反射神経は異常に特化しており、プロのボクサーのパンチが飛んでこようが銃弾が飛んでこようが意識せずに普通にかわせるのである。
だから、彼女に触れることもできねぇのである。
イザナギ:わかってるよ。君をこんなんで倒せるなんて思ってないさ。ただ、こうしたらどうかな?
イザナギはポケットから大量のナイフを繰り出した。だから、お前この小説の世界観壊さないでくれ!お前ブルーすぎ!これじゃあコメディ・ライトと語る資格はねぇじゃん!
イザナギ:こんだけ一気に投げれば、かわせば後ろの2人に当たるよね。
涼太:な・・・・・・
イザナギ:じゃ、バイバイ。
と言って大量のナイフを投げた。
裕香は高をくくって、かわさないことにした。裕香は目を閉じた。
夏姫:裕ちゃん!
だが、しばらくしても裕香に痛みはなかった。ゆっくりと目を開けた。そこには・・・
裕香:な・・・
涼太:・・・・・・体が、体が勝手に動いたんだ。
あれだけのナイフすべてが今涼太の手中にあった。
涼太:僕・・・いや、俺はわかったよ。こんなこと出来る奴は異常だ。そう、俺は異常な天邪鬼だったんだよ。
そして涼太はニタァと笑みを浮かべた。
続く