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Re: 彼は天邪鬼 【オリキャラ募集】 ( No.301 )
日時: 2013/09/16 22:46
名前: 莉遠 ◆gX.y9FxA6g (ID: leOS3oG6)

NO.45『勉強しろや!』


夏休みももう終わりが近づいてきた。ところが涼太さん、記憶喪失というハプニングがあり尚且つその後涼子にしばらく体を譲っていたため、夏休みと言う夏休みを満喫していないのである。


涼子:いや〜、マジで1週間も譲ってくれるとは思ってなかった。ありがとね。

涼太:そう思ってんのならもっと早く俺に体譲ってくれてもよかったんじゃねぇの?

涼子:え?

涼太:え?じゃねぇよ。


今は自室でダラダラしながら涼子と話している。


涼子:でも涼太さ、夏らしいこと何もしてないよね?

涼太:夏らしいこと?例えば?

涼子:ほら、私は海に行ったし。そういうことなんかしないの?

涼太:記憶喪失とかはしたぞ。

涼子:違ぇだろ。





“ピロロロロロ!”




涼太の携帯が鳴った。念のために言っておくが、携帯の着信音は“ピロロロロロ!”が一番だと思ったためそう書いただけであり、実際にそんなダサい着信音ではない。




涼太:もしもし?

夏姫:もしもし?りょーくん?突然だけど今家にいる?

涼太:は?なんで?

夏姫:実は今裕くんと一緒にりょーくんの家の前にいるんだけど・・・しかも前のごとくすぐに窓から入れるようなトコに。

涼太:もう一回言うわ。は!?



と言って涼太は自室の窓を開けた。そうしたら下に夏姫と仏頂面をした裕輝がいた。それを確認した涼太は電話を切った。まあ普通に会話すればいいからな。



裕輝:よぉ桐谷。ちょっと待ってろ、今そっち行くから・・・

涼太:ストップ、まずは用件を言え!

夏姫:お願いりょーくん!この馬鹿の救いの神になって!

涼太:意味が分からないんだけど?


簡単に説明しよう。夏休み終わりに高校2年生がぶつかる関門の一つ、それは実力テストである。まあそれを間近に控えているので馬鹿である裕輝に勉強を教えてほしいということである。


夏姫:こいつ相変わらず馬鹿だからさ・・・教えてあげてほしいの。

涼太:いや、こいつが馬鹿なのは知ってるけどさ・・・

夏姫:ね?お願い。馬鹿の中の馬鹿なの!このまま赤点ばっか取ってたら進級が危ないよ!この実力テスト、成績に加味されるらしいの。

涼太:だから馬鹿の救いの神か・・・

裕輝:さっきから馬鹿馬鹿うるせぇよ!

涼太:わかった、ただし・・・ちゃんと玄関から入って来いや!ここ俺ん家だから!窓から入ってくんな!



そして正攻法で涼太の部屋に入ってきた裕輝と夏姫。勉強用具を机の上に広げ、勉強体制になった。



裕輝:え〜っと、これは・・・力学的エネルギーの保存則か?

涼太:甘いって。粗い面って書いてあるだろ?つまり摩擦も考えなきゃいけないんだ。ま、力学的エネルギーを使うのはいい線いってるけど。

夏姫:流石りょーくん。私物理取ってないから教えられなくて・・・

涼太:けど同じクラスなんだ・・・

夏姫:私は入試は生物化学でいくつもりだから。


意外にも夏姫は理系である。まあ彼女の将来の夢は実は看護師。そのため数学は苦手だけど頑張って理系に進んだのである。小中学生は高校生になったらわかるだろう。



涼太:ほら、なんでこうなってる?位置エネルギー考えろ。

裕輝:く・・・力学難しいな・・・

涼太:なぜなっちゃんと同じ学校に通ってるのか疑問になる学力レベルだな。





“ピロロロロロ!”



携帯が鳴った。嫌な予感しかしなかった。



裕輝:ほら、携帯鳴ってっぞ。

夏姫:でなくていいの?

涼太:い、今でるよ。



ピッ




涼太:ハイ、もしも・・・

慎二:なあ桐谷、俺今どこにいると思う?

涼太:あの・・・今日はもうツッコみ疲れてんで、そういうのやめてくれません?

慎二:ノリの悪い奴だな〜。




ピーンポーン




インターホンが鳴った。





まさか、アイツ・・・






慎二:いや〜、実力テストの勉強を教わろうと思ったらまさかなっちゃんまでいるなんて・・・、この後デートしよ?

涼太:人ん家で何ナンパしてんだボケ!


と言って涼太は慎二を蹴り飛ばした。勿論、加減はして。


涼太:勉強教わりに来たんだったらさっさと黙って勉強道具広げて勉強しろや!なんだよお前!なんで今日来たかな?

慎二:皆、考えることは一緒と言うことで・・・





ピーンポーン





もう出ない、嫌だ・・・絶対嫌な予感しかしない。




夏姫:りょーくん、出なくていいの?

涼太:い、いや・・・宅配の人だろ・・・

?:ちょっと涼太!




窓の外から声がしたため窓の方を向いたらそこには蔵良がいた。だから!ここ2階だし!



蔵良:いるのになんで迎えてくれないの?勉強教わろうと思ったのに・・・

涼太:お前に関してはわけわかんねぇよ!お前成績いいだろうが!俺に教わんなくてもいいだろうが!つーか普通の顔で窓から顔を出すな!

慎二:スッゲェな・・・どうやって窓から上ってんだ?



ヤバい・・・ここには古畑がいるじゃねぇか、変な風になる・・・



蔵良:その辺は心配しないで、ほら、この打ち釘を使って・・・

涼太:お前は忍者か!つーかそんな隙間ウチにはねぇし!

慎二:なるほど!

涼太:オイ、なんで今俺の部屋にいるのは馬鹿ばっかなんだよ!



もうすでにキレている涼太。この馬鹿共の相手をどうする?








続く