コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 彼は天邪鬼 【オリキャラ募集+番外編開始】 ( No.324 )
- 日時: 2013/09/23 17:32
- 名前: 莉遠 ◆gX.y9FxA6g (ID: leOS3oG6)
NO.48『遠慮しておく』
美奈:ハイ、涼太これ。お弁当。
涼太:あの・・・母さん。今日は始業式で午前授業だから弁当いらないんだけど・・・
美奈:あら・・・ちょっと気合入れすぎちゃって・・・
真白:あ、じゃあお母さん。それ私に頂戴。私は普通に昼も仕事だからさ。
美奈:そう?言ってくれれば2人分作ったのに・・・
真白:流石にそこまで図々しくないですよ。私も。
と普通に食卓にいる白さんである。ま、その時点で図々しいんだけどな。
いよいよ夏休みが終わり、2学期が始まった。よって涼太は再び学校生活が始まるのである。
真白:じゃ、頑張れよ、少年!学生ってのは若いうちの特権だからな!
涼太:何をババくさいこと言ってんだ、この人。
そして涼太は学校へ向かった。そこにはたかが1か月ちょい会ってないだけなのにとても懐かしいと思える人が沢山いた。まあ約1名は違うのだが・・・
慎二:よぉ桐谷!久しぶり!
涼太:誰が久しぶりだコラ!あの時の恨み、俺は忘れちゃいねぇぞ。
慎二:まあまあ、ほとんど俺寝てたじゃん。
性格に言うと蔵良によって気絶させられたなのだが。こいつの馬鹿さ加減は本当に呆れる。
そして彼らは始業式に出席する。まあ始業式と言っても、ほとんど長い校長の話を聞くだけであるため、何も疲れることはない。そう・・・最後の出来事以外は・・・
先生:それでは、新しい心理カウンセラーの先生をご紹介します。
と言ってその先生は今、舞台に立ったのだろう。涼太は眠くてほぼ下を向きっぱなしだった。だが、周りの人たちは違った。
“あれ、本当に新しい先生?”“超美人なんだけど”
という声が聞こえた。そしてしばらくしてからとても大きな聞き覚えのある声がした。
真白:初めまして!青春真っ盛りの高校生諸君!私の名前は竹内真白!先ほど説明してもらったとおり、心理カウンセラーだ!
何!
ちょっと涼太は吐きそうになったが耐えた。まあ彼はイケメンなので。檀上には確かに真白がいた。アイツの・・・アイツの就職先って俺の高校だったのかァァァァ!
真白:お前らこれから私の生徒だからな、悪いが敬語は使わねぇよ。ただ悩みがあるやつ!何でもいい!成績が悪い、失恋した、喧嘩してしまった、色々あるだろ!この真白先生がお前らの悩み何でも聞いてやるから、悩んでるやつ、是非来てくれ。以上。
涼太は呆然とした。最悪だ・・・マジかよ。いや、あの人には色々感謝してるよ?感謝してるけど・・・滅茶苦茶すぎるわ!
慎二:なあなあ、あの竹内先生だっけ?むっちゃ美人じゃねぇか!放課後行かねぇか?
涼太:いや、遠慮しておく。
頭を抱えながら返事をする。それが精いっぱいの返し方だ。
慎二:なあなあ行こうぜ!行こうぜ!
涼太:あー!お前ひとりで行って来いよ!
美砂:もう、慎二!明日の実力テスト忘れとらん?勉強しろ!ねぇ、優莉!
優莉:え?ちょ・・・そこ、私に回さなくても・・・
慎二:じゃあ勉強がうまくできないことを悩み事で行く!
美砂:コラ!
まあ美砂としては慎二が美人な先生のトコ行くのだ、ただの嫉妬であろう。それにしてもこの茶番、久しぶりな気がする。
そして放課後、まあ当然のことながら無理矢理真白のトコに行かされる羽目になったのである。
真白:おお、相談者第一号・・・ってあ?
涼太:あ?じゃねぇよ。
真白:何してんのお前?まさかお前、ここの生徒だったの?
涼太:そうだよ、つーか朝制服見てんだろうが!マジかよ・・・
慎二:え?何?先生と知り合いだったの?お前?
真白:そうだぜ、古〜い知り合いさ。な?
な?と言われても・・・だけど一応プライバシーは守ってくれてるみたいで詳しいことは話さなかった。
真白:で?悩みは?
慎二:先生!僕馬鹿なんです!明日の実力テストどうすればいいんでしょうか?
真白:そりゃお前・・・ここに来る時間があるならその分勉強すりゃいいだろ?
意外とまっとうな答えが返ってきた。
真白:ほら、そこに隠れてる女の子とかに聞けばいいじゃない?一人はまあ運動系だけど、もう一人は頭なかなかよさそうじゃねぇか?
美砂:いっ!バレてる!
ドアの外には美砂と優莉がいた。まあ優莉に関しては完全に美砂に付き合わされた形であろう。
優莉:すごいですね、いつから気づいたんですか?
真白:最初からだよ。こいつらがこの教室に入ってきたときから。気づかないとでも思ったか?白さんの目には、誤魔化せないぜ。
涼太:さ、さすがは白さん・・・
まあ実際のところ涼太も気づいていたのだが・・・。真白はこれでも元陰陽師、人の気配には人一倍敏感だと言っていたような言ってなかったような・・・。つまり、白さんに隠し事はなしということだ。
真白:まだわかることあるよ、例えばそこのお前。
優莉:え?私ですか?
真白:お前が一番悩みがあんだろ?じゃなきゃ新任の先生の顔、全く見ないなんてことねぇよな。さっきから目ぇそらしまくってるぜ。
優莉:えっと・・・その・・・
真白の目にはごまかしはできんぞ!みたいな迫力があった。この人のすごいトコは嘘がつけないというトコかもな。というか心理カウンセラーのくせに口調悪すぎ。
しばらくモジモジしていた優莉。そして・・・
優莉:その・・・悩み、聞いてくれますか?
続く