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Re: 彼は天邪鬼 【オリキャラ+新学期開始】 ( No.336 )
日時: 2013/09/26 21:55
名前: 莉遠 ◆gX.y9FxA6g (ID: leOS3oG6)

NO.50『適当なこと言うな』


北川先生:やめっ!もうシャーペン放せ、握ってるとカンニング行為にするから。じゃあ答案用紙一番後ろから回せ。


実力テストが無事終わり、本日はもう学校の授業はないのである。いや、無事終わってない奴もいるか・・・


慎二:桐谷〜、俺ボロボロなんだけど・・・

涼太:白さんも言ってたろ?早く帰って勉強しろって。楽して頭良くなるなんて・・・


いや、俺は楽してるのかもしれないな・・・。いや、勉強はちゃんとしている。だがおそらく俺と同じくらい頭のいい奴・・・例えば佐倉とかと比べると全然努力はしていないであろう。

好きでこうなっているわけではない。自分が何でもすぐにできるようになるということに気付いたのは3歳の頃だ。いや、確かに3歳以前も人より優れていたが、そこまで異常とは感じなかった。3歳の頃、先生が歌の時間にピアノを弾いていたのだが、1度見ただけで完全に弾けるようになった。あの時は音楽の神に恵まれた少年なんぞと言われたが違った。その数日後、涼太は朝ニュースで見ただけの内容をペラペラと喋り出した。

ここまで来ると異常だと考えた親は色々考え、異常なる吸収力の持ち主だという結論に至った。あ、勿論女子になれるってことで天邪鬼だということはわかっていた。



そんなこんなで、桐谷涼太は努力しなくても何でも人以上に出来てしまうという常人から見たら超羨ましいような悩みの持ち主なのである。



慎二:オイ桐谷〜、どうした?ボーっとしてよ

涼太:あ、いや・・・何でもない


雛罌粟:・・・・・・オイ桐谷。




急に久々の登場、雛罌粟が涼太たちに声をかけてきた。




慎二:なんですか〜風紀委員長さん?

雛罌粟:お前のようなバカに声をかけたつもりはない。お前には用はない。

慎二:オイ・・・俺を人として見てないだろ?馬鹿って人種があると思ってるだろ?

涼太:何の用だ?

雛罌粟:何の用?じゃない。お前、今日掃除当番だろ?サボろうとしようとしたら殺すぞ。

涼太:別に逃げようとしてないだろ?行くよ、えっと・・・化学実験室だったっけ?

雛罌粟:わかっているならさっさと来い。

涼太:ぷっ・・・

雛罌粟:何を笑っている?胸糞悪い。

涼太:い〜や、お前のそういうとこ、やっぱ赤西に似てるな〜と思っただけだ。



雛罌粟は顔をしかめて涼太の方を睨んだ。




そして2人は化学実験室へ行ったらそこには先客がいた。完全に実験用具で遊んでいる感がある。茶髪で服装もあまり正しているとは言えないため、一見するとヤンキーっぽく見えるような青年だった。



雛罌粟:・・・奈々瀬?

涼太:何?お前あの人と知り合いなの?上級生みたいだけど・・・

奈々瀬:ん〜?あ、お前ひょっとして学校中でイケメンって話題の桐谷涼太くん?


実験用具を手から放し、2人の元に駆け寄る。


涼太:ど、どうも・・・どういうご関係で?

雛罌粟:・・・紅坂奈々瀬。俺の腹違いの兄だ。

涼太:へ〜腹違いの兄ねぇ・・・って、お前親戚誰もいないとか言ってなかったっけ?なのに施設入ってるのって・・・

雛罌粟:親戚と言うほどのものではない。それに施設に入っているのは当然だ。なんせ親戚と言ってもこいつの母親とは全く無縁だ。

奈々瀬:まあまあ、桐谷くんさ〜、人の事情にあんま深く追及しないでよ。俺たち、結構黒〜い歴史があるからさ。今ではお互い信頼しあってるけど。な?

雛罌粟:て、適当なこと言うな!誰がお前のような適当な男を信頼するか。



と言いつつ少し頬を赤らめている気がする。こいつ・・・ツンデレか?無口で無愛想なんだけど意外と感情が表に出るよな。



雛罌粟:それより、俺たちは今からここを掃除する。邪魔者は出ていけ。

奈々瀬:え〜、別にい〜じゃん。

雛罌粟:駆除するぞ。

奈々瀬:俺は害虫か。

雛罌粟:害虫だ。掃除を邪魔する者はすべて害虫だ。さっさとどけ

奈々瀬:へ〜へ〜、ごめんなさいよ〜っと。



と言って奈々瀬は化学実験室から出て行った。




涼太:ふ〜ん、お前にも頼れる兄ちゃんいるんだな。

雛罌粟:お前、今の会話からどうやってその発言ができるんだ。

涼太:目を見ればわかるさ。




他の人を見る冷たい目とは・・・明らかに違ったぜ






その後、2人は掃除を済ませ、涼太は家に帰った。そして涼太は涼子と交代した。




涼子:ふぅ、やっと私の時間だ〜!遊ぶぞ〜!

真白:あ、オイ涼子!



外に出かけようとした涼子は真白に呼び止められた。



涼子:何?白さん。私これからショッピングに行こうと思ったのに〜。

真白:ちょっと待て、お前・・・確か前にお前の他に天邪鬼がいるって言ってたよな。



昨日あたりそういう話をした設定。



涼子:言ったけど?私以外に・・・5人いる。

真白:5人・・・じゃあ計6人もいるということか?天邪鬼は!

涼子:う、うん・・・

真白:・・・・・・・・・今からそいつら全員、ここに集められないか?






大事な話がある











続く