コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 彼は天邪鬼 【総選挙開始!ご協力お願いします】 ( No.370 )
- 日時: 2013/10/10 23:26
- 名前: 莉遠 (ID: leOS3oG6)
NO.51『女の勘は当たるよ?』
白さんの一言で涼子の部屋に、急ながら裕香、蔵之介、智、敦子が集まった。勿論、正義さんは大阪にいるので来れません!
真白:こいつら全員天邪鬼なのか?
涼子:そうだよ。色黒の女の子が裕香、眼鏡が玉山くん、焼き芋食べてるのがあっちゃん、この暗い子が智くん。皆天邪鬼。
真白:ふ〜ん。やっぱいつも思うけど、パッと見あんまわかんないよな。人間とそんな変わんないもん。
裕香:じろじろ見る前にお前名乗れよ!
真白:お、そうだな。
真白は懐からお札らしきものを出してこう名乗った。
真白:私は旭野高校専属心理カウンセラー、もとい、元陰陽師!竹内真白だ。よろしく!
蔵之介:陰陽師だと?胡散臭すぎるな。人をだまして金を巻き上げるインチキ集団だと・・・
真白:元だよ元!それに、陰陽師はインチキなんかじゃねぇよ。昔には妖だっていたもんだぜ。
蔵之介:くだらん、そこら辺が胡散臭いと言っているんだ!
涼子:ま、まあまあ落ち着いてよ。そんなに大きい声で怒鳴らないで。
蔵之介:お前もお前だ!こんな胡散臭い奴に俺たちの正体をバラしようて!貴様ら陰陽師が本物と言うなら証拠を見せろ証拠を!
真白:証拠って何見せたら信じてくれるの?
智:そのお札で何かできないんですか?
真白:ああ、その手があったか。ほら見てろ。少し念を入れてやると・・・
急に真白が手に持っていたお札に火が付いた。
裕香:うわっ、スッゲェ!マジもんかこれ?
敦子:ねぇねぇ!それで食べ物出せる?
真白:食べ物は無理だ。陰陽師の力は別に魔法じゃねぇからな。火をつける以外となると・・・結界とかか?よし、そんじゃあ・・・
蔵之介:わ、わかった!貴様の力は・・・認めよう。
真白:あらら?てっきり『何か仕掛けがあるに決まっている!もっとちゃんとした証拠を出せ!』と言うと思ったんだけどな〜、つまんね。
涼子:まあまあ白さん。白さんの様子見てたら嘘は言ってないことはわかるよ。
智:話を一旦戻しましょう。真白さんは僕たちに話したいことがあるんですよね?天邪鬼のことで・・・
真白:白さんでいい。おお、そうだ。いいからお前ら、その辺座れ。
涼子:白さん、ここ私の家なんだけど・・・
そして立ち上がっていた一同は一旦座って落ち着いた。
真白:天邪鬼は確か6人いると聞いた。本当か?
涼子:うん、私たちの他にもう一人。その子は元は東京にいたんだけど・・・
真白:その件はどーでもいい!問題なのは天邪鬼が6人も同じ年齢、同じ地域に住み、しまいには同じ中学の全員同じクラスになった。これ、偶然にしちゃ出来過ぎてると思わないか?
天邪鬼たち:!?
確かに考えてみればそうだ。天邪鬼なんて私たち以外に仮にいたとしても、そんなに多い人数はいないはず。そんな私たちが全員同じ中学になって顔見知りになった。偶然にしては出来過ぎている!
真白:天邪鬼について色々調べてたんだよ、これでも。天邪鬼については残念ながら何もわかんなかった。
裕香:はぁ?じゃあなんで私ら呼んだんだよ。
真白:だが天邪鬼以外に面白いもの見つけてな。これ、その文献のコピーだけど見てみるか?
と言って真白は5人にそのコピーを見せた。
『昔々、妖の根源と呼ばれる“鬼神”が人々を毎日のように食らっていました。その鬼神はとても強く、どんな力持ちな人間でも敵いませんでした。
その頃、ある不思議の力を持った人間が生まれました。その名は“かぐや姫”。少しお転婆な女の子でしたが、妖に匹敵する力を持っており、そしてその優しい性格から沢山の人々が彼女を慕いました。
彼女が成熟し、いよいよ鬼神に挑もうとしたとき、運悪く不治の病にかかってしまいました。彼女以外に鬼神を倒せる者はいない。そう考えた彼女は、これから力を持つ人間が生まれるように神様に祈り、そのまま土の中で眠りにつきました・・・・・・』
真白:これは陰陽師伝統の子供によく話すおとぎ話のようなものだ。続きは陰陽師になれなれってずっと言ってるだけだから割愛〜、こんなの読んだって面白くねぇぜ。
敦子:ふわぁ・・・眠い
真白:そう、読んでると段々眠くなってくるのだ。つまり、寝る前に読むとぐっすり眠れるぞ!
裕香:それ、単にこいつが眠くなるほどつまらねぇだけだよな。
真白:このかぐや姫と呼ばれる少女が力を託されたのが陰陽師と呼ばれているが果たしてそれは本当なんだろうかね?
涼子:どーいうこと?
真白:私は、その力を託された者こそが天邪鬼ではないかと考えている。
天邪鬼たち:!?
いや、大体フィクションだろ?普通に考えて。だけど、陰陽師も天邪鬼もいるこの世界、こんな突拍子もないことがあってもおかしくはないのかもしれない。
智:そういう考えに至ったのには・・・何か理由があるんですよね?
真白:まあ根拠と言うような根拠はねぇよ。ただ、陰陽師はあくまで血筋ってのが関係してるからこの言い伝えとは関係ないと思って、そしてお前ら。運命的に巡り合うトコあたりがなんかの力が作用してんじゃねぇかなーっていう直観?女の勘は当たるよ?
ただのおとぎ話・・・そう思えばいい。だが、涼子・・・そして裕香には思い当たる節があった。
夏休みに会った“イザナギ”という少年・・・、会ってすぐに危険だと察知した。
そう、その仮説が正しいのであれば・・・その鬼神たる者は、今も存在するということなのである。
続く
真面目な話でごめんなさい