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Re: 彼は天邪鬼 【総選挙開始!ご協力お願いします】 ( No.389 )
日時: 2013/10/22 23:06
名前: 莉遠 (ID: leOS3oG6)

NO.53『余計な手出しはするなよ』


北山先生:と言うことで、これから文化祭だが・・・狙うは最優秀賞。やるならてっぺん!客集めろよ!桐谷!

涼太:なんで俺を名指しするんですか・・・

北山先生:確か去年、お前のクラスは女子であふれてたらしいじゃねぇか。今回も頑張れ。

涼太:何を?

美砂:でも狙うは1番ってゆうのは同感!皆頑張ろう!


おお!





と言うことで、文化祭が始まったのである。





・・・・・・しかし





奈々瀬:よう雛罌粟。何やってんだァ?

雛罌粟:風紀委員の仕事だ。ちょっと今ある問題が発生しててな、シフトでもないのに駆り出されているのだ。


ここは空き教室。風紀委員会のたまり場になっているとこで、奈々瀬が雛罌粟を訪ねてきたと言ったところだろう。



奈々瀬:問題?何だそれ?

雛罌粟:スリだ。生徒、来客者問わず、もう5件も知らせを受けている。

奈々瀬:それでシフトでもねぇのに遊べねぇのか。折角の高2なのによォ。俺なんかは来年受験だから〜、文化祭でもピリピリしてんだけど?

雛罌粟:お前、全然ピリピリしてねぇだろ?勉強しろ。






2年C組、ここでは現在模擬店を営業しており、焼きそば(塩とソース)を発売している。そこで一人気に病んでいる少女がいた。



華:ハァ〜〜〜どうしよう・・・あそこには学生証も入ってるのに・・・


彼女もスリに遭った一人である。そんな彼女は、とても暗い顔をして、宣伝用のプラカードを持って歩いていた。そうしたら目の前には人だかりがいた。2年A組だ。


慎二:2年A組〜縁日やってるよ!シフトによってはこういうイケメンいるよ〜!女子にはたまらないよ〜!ぜひ来てね〜!

涼太:おいおい、俺は宣伝係だけじゃねぇの?

慎二:いやいや〜お前は立っていればそりゃもう十分の宣伝効果があるからな。

涼太:なんだよそれ、ってあれ?沢田さんじゃん?なんか暗い顔だけどどうしたの?


涼太の恰好はまるでパイレーツオブカリビアンのジャック・スパロウのような恰好であった。そう、彼の衣装は海賊なのだ。ちなみに慎二は文化祭でのお約束(私のイメージだが・・・)、ピカチュウの着ぐるみを着ていた。


そんなイケメン涼太が目の前にいて、若干失神しそうになった華だが、何とか意識を保った。



華:き、桐谷くん・・・すごい恰好・・・ですね。

涼太:ん?これ?ああ、ジャックスパロウ。今日の朝知ったんだぜ?酷い話だよな。それより、沢田さんはどうしたの?プラカードもって笑顔で宣伝しなきゃいけないって時に暗〜い顔して。

慎二:あれじゃねぇの?今、スリが流行してるって話。結構多くの人が盗まれてるって話だよ。

涼太:そんな話は聞いたことねぇがな。さすが情報通。それ、マジなの?

華:は・・・はい。

涼太:なるほどねぇ。取りあえず炎泉に現状どうなってるか聞いてみるか。





そして涼太は雛罌粟から事件について聞いた。先ほど述べた通り、生徒、来客者問わずに被害に遭っていて、皆気が付いたらポケットに入っていた財布がなくなっていたということらしい。気が付いたらと言うことで、犯人が誰なのか全くわからない状態なのである。



雛罌粟:余計な手出しはするなよ。

涼太:そうは言ってもねぇ、身近に被害者が出ちゃ指加えて見てるわけにはいかないでしょ。邪魔はしませんよ。

慎二:それよりお前!シフトがずれたからってちゃんとクラス手伝えよ!お前顔は結構いいから戦力になるんだからな!

涼太:オイ、俺たちの存在意義は顔だけか!





そして3人(涼太と慎二と華)はプラカードを持って自分たちのクラスの宣伝をしつつ、盗人を見つけるために校内を徘徊していた。



華:あ、あの・・・ぶらぶらしてるだけで見つかるんですかね・・・あ、すいません。

涼太:別に謝らなくていいよ。見つかるって。ちょっとした仕掛けしといたからな。

慎二:こいつが大丈夫っつったら大丈夫だぜ。あ、ねぇ沢田さん。ちょっとLINE交換しない?

涼太:ナンパしてんじゃねぇよ!



と言って話していたら涼太はある少年とぶつかった。



少年:あ、すいません。

涼太:あ、こちらこそゴメン。話に夢中になってて君の存在気づかなかったから・・・




と言って2人はすれ違った。そしてそのあと少年はトイレの中に入り財布の中身を確認した。その財布は涼太のものだった。



少年:へっ、ちょろいぜ。背が高い奴ってのは俺みたいなチビは視界に入りにくいからな・・・ってかあれ?この財布・・・金入ってないんだけど・・・



と言って少年はトイレから出た。涼太のことは背が高いのですぐにわかった。そして少年は彼の元へ近づいていったら・・・




涼太:ほら、財布5個もゲットできたぜ。あ、沢田さんのどれ?

華:あ、あの・・・それです。

涼太:ハイ、どうぞ。それじゃあ2年C組行こうか?ちょうどお腹すいてきたし。

少年:ちょっと待て!それ俺の・・・あ・・・

涼太:俺の・・・だと?よくその口で言えたな。俺から金を盗むなんて・・・100年早い!




スパン!





痛ってェェェェェ!







続く