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Re: 彼は天邪鬼 【総選挙開始!ご協力お願いします】 ( No.398 )
日時: 2013/10/27 22:10
名前: 莉遠 ◆gX.y9FxA6g (ID: leOS3oG6)

NO.55『俺は知ってる』


優莉:2年A組の縁日にようこそ!ってアレ?桐谷くん!ねぇねぇ、桐谷くん狙いの女の子がいっぱい来てるよ!

涼太:いや、どーでもいいわ。それよりお客さんだよ。

優莉:わあ、可愛い〜。

雅治:わ〜可愛い〜。お姉さんの格好!まるで不思議の国のアリスだね!超可愛い!


と言って雅治は優莉にぎゅーっと抱き付いた。


慎二:オイエロガキ!ガキだからって何でもやっていいと思ってんじゃねぇよコルァ!

優莉:ちょっと、古畑くん!この子は子供だよ!そんなやましいこと考えてるわけないじゃん!

慎二:いやいや、このクソガキ!顔がニヤついてるよ!

涼太:オイ、そろそろ離れろ。お前の目的は可愛い姉ちゃんにセクハラするためじゃねぇだろ?

雅治:せ、セクハラじゃねぇよ!

華:・・・・・・鼻血出てる。最っ低!私にはまったくそういうのしてこなかったのに!

涼太:問題そこ?

雅治:だって華姉ちゃん地味だしそんなに可愛くもないしペタンコだし・・・

華:・・・・・・信っじられない!

涼太:・・・殴らないの?殴っていいんだよ別に。

華:いや、私桐谷くんみたいにアクティブじゃないんで・・・


と言うことで2-Aの縁日に来た一同。クラス全員が何らかのコスプレをしているというよくわからない縁日になっている。だが、女性客がやたら多い。完全に涼太狙いである。



美砂:は〜い、ここはストライクアウト!この10個のボールを投げて、あの9枚の板を倒しましょう!倒した枚数ごとに景品は変わるよ!君いくつ?

雅治:え〜っと・・・8歳です。てかお姉ちゃん・・・何のコスプレ?

美砂:これがわからんのんかクソガキ!イチローに決まっとるじゃん!

雅治:知らないよそんなの!

美砂:さっさとやれ!8歳ならその線じゃ!

雅治:それが客に対する態度!?



そして雅治は投げたが、3枚しか取れなかった、と言う微妙な結果に終わってしまった。



美砂:ハイ、3枚以下じゃけぇ景品はこの飴ちゃんじゃ。ほら。

雅治:くっそ〜・・・全然だめだった。なあ師匠・・・




バシュッ!バシュッ!バシュッ!




涼太は見事に9個のボールで9個の的を射とめた。



遠山さん:桐谷くんすごい!ハイ、全部倒した人にはこの中から景品を選んでください。

雅治:師匠ォォォォ!流石師匠!景品って・・・うわぁ、ミサンガとかあるじゃん!これならマザーさんも喜・・・

涼太:あ、じゃあそのじゃがりこください。

雅治:なんでェェェェ!

涼太:いや、だって俺食べたいし。それに、マザーさんにあげるなら、自分で取ったものを渡せよ。



そして次、そこには侍のような恰好をした雷がいた。




雷:ハイ、要はクイズです。3問出すので、問題数に応じて景品が変わってきます。

慎二:おいおい、ダメじゃね?お前馬鹿そうだしな。

雅治:お前も馬鹿なんじゃねぇの?

雷:ま、小学生向けの問題もあるからな。これで行くぞ。さあ、第1問。電車の中で、みんなに喜ばれているスリとは何でしょう?




スリ・・・皆から喜ばれるスリ・・・それは・・・・・・





雅治:スリをした人にスリをすること!

雷:何を答えてるんだこいつ?んなワケあるか。『手すり』だよ。手すり。なぞなぞだぞ?

雅治:え?だってさっき師匠が・・・




スパン!黙って涼太に殴られた。




そして第2問・・・第3問・・・雅治は答えることができなかった。



雷:では、1問も答えられなかったんで、景品は飴玉です。

雅治:また飴玉〜〜。師匠〜、またダメだった・・・って師匠!?



秋山くん:黒と白の2匹の犬がいます。1匹はすごく大人しい犬です。さあそれはどっちだ!





一応考えてみてくださいね。まあそんな難しくないですが。出来た人どうぞ↓






涼太:黒い犬。黒と犬と言う漢字を合わせると『黙』。つまり、黙る。だから大人しいってことだろ?

秋山くん:スゲェな桐谷!全問正解だ。ほら、この中から一つ選べ。

雅治:し、師匠頭もいいんだ・・・。スリも出来るしスポーツも出来るし・・・スゲェや。

涼太:スリは余計だ。まだ最後のゲームがある。諦めるのはまだ早いぜ。



そしてラスト



雛罌粟:じゃあ最後はダーツだ。あの円に書かれた景品がもらえる。

雅治:雛兄!

雛罌粟:お前を見つけたことでクラスの仕事をさせられているんだ。

雅治:いや・・・恰好・・・



その恰好はまるで進撃の巨人のあの恰好(?)であった。私も進撃の巨人はあんま知らないので、わかんない人は『進撃の巨人』で検索。




雛罌粟:恰好はいいからさっさとやれ。

雅治:う、うん!



真ん中当たればアクセサリーがもらえる。そうだ、これを当てれば・・・マザーさんにいいものをあげられる!


そして雅治は矢を投げた。その矢は・・・真ん中に当たるどころか的にすら当てられなかった。



雛罌粟:残念だったな。飴玉だ。

雅治:また・・・飴玉。ししょ・・・師匠!?




女子A:キャー流石桐谷くん!ど真ん中!ハイ、これ!

雅治:師匠ォォォォ!






結局雅治の手元には飴玉3つが残っただけだった。


雅治:やっぱ・・・やっぱ俺はダメだったよ。やっぱ綺麗ごとだけじゃ・・・

涼太:バカヤロー。あげるもの、そこの手の中にあるじゃねぇか。お前が頑張って手に入れた、マザーさんを思って手に入れた飴玉がよ。そいつは確かに高価なものじゃないかもしれない。だが、自分の力で手に入れた、綺麗な贈り物だ。

華:桐谷くん・・・・・・

涼太:贈り物は、金より心だ。お前は頑張ったよ。俺は知ってる。胸張ってそいつをマザーさんに渡してやれよ。

雅治:し、師匠ォ・・・・・・




雅治はそのあと、泣きっ面でマザーさんに努力の飴玉(結晶)を渡したとさ。







続く