コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 彼は天邪鬼 【総選挙開始!ご協力お願いします】 ( No.410 )
- 日時: 2013/11/10 23:33
- 名前: 莉遠 ◆gX.y9FxA6g (ID: leOS3oG6)
NO.57『そんな俺も外道なんだがな』
“10万持ってきてくれたら解放してやるで。”
涼太:10万なんて持ってるわけないでしょ?俺たち高校生でしかも修学旅行で来てんだ。大金持ってきてると思う?
“そんなもんカツアゲなりなんなりすればいいやないか。”
涼太:ハイハイ。そんで?どこへ行けばいい?
“・・・・・・・・・近くにもう使われていない工場があるだろう?そこへ夜8時に来い。いいな。くれぐれも先公に言うなよ。”
そして電話を切られた。
遠山さん:ど、どうしよう!早く先生に言わないと・・・
涼太:そりゃ困る。これは連帯責任だろ?
慎二:だけどよ・・・これはマジでヤバいんじゃねぇのか?
涼太:女子はともかく、男子は遅刻だけで腹筋背筋1000回。女子を拉致られたとあっては・・・何されるんだろうな・・・
慎二:探そう!先生にバレる前に何としても!
雷:ああ、やる気を出そう。引き締めていくぞ!
美砂:さいってー、この男子共。
と言うことで、有村さんを探すことにした一同。
慎二:だけどどーするよ。今は昼。そこそこの時間にここ出ないと5時に間に合わなくて腹筋背筋1000回だぜ?
美砂:それを考えるんはもうやめろ!優香がピンチなんだ!優香のことだけ考えるんじゃ!
雷:だが、彼女の身が最優先だ。おそらく彼女を無事に連れ帰らないと腹筋背筋1000回だけではなく、スクワットと腕立て伏せ1000回、そして戻ったらグラウンド100周が待ってると思え!
美砂:オイ、人の話を聞け!
遠山さん:探すにしても・・・どこを?ただでさえ私たちここの土地勘ないからさ・・・やっぱ先生に連絡した方がいいんじゃないの?
涼太:大体検討つくよ。居場所は。
は?
慎二:え?桐谷くん。今なんて・・・
涼太:だから、居場所は大体もうわかってるって言ってんの。ちょっと頭働かせればわかるでしょ?
雷:・・・・・・こいつ、何を言ってるんだか。
美砂:どこにいるん?その工場ってところか?
涼太:まずは会話。相手は十中八九高校生だ。おそらく修学旅行中のな。
慎二:ハァ?だけどアイツ関西弁だったじゃん!
涼太:あんな似非関西弁に惑わされてんじゃねぇよ。まず第一に“俺たちは今”って言ってるってことはいつもはお金は足りている。そのケースは大体修学旅行かなんかで所持金制限があったってトコだ。それか、色々買いすぎて最終日に向けて持ち金なくなったとかな。第二に、これは決定的だが“近くにもう使われてない工場”ってトコ。ここらに住んでるならそんな曖昧な表現せずとも普通に地名を言えばいいんじゃねぇのか?対応も少し遅れてたしな。
雷:なるほどな。それでどうやって居場所を特定する?
涼太:簡単だろ。そんな奴らは取りあえず地図とかに載ってない場所を適当にたむろってるはずだ。そして今、奴らは警察とか来ることをひそかにビビッている。だから、近くの工場じゃない怪しい場所。多分ここかここだな。
と言って地図を指した。
慎二:マジなの?
涼太:マジだ。人質いてそこら辺歩き回るとも考えにくいし。行くぞ。
そして彼らはその場所へ向かっていた。そして・・・・・・
優香:ぐすっ・・・ぐすっ・・・
ヤンキーA:オイコラ!いつまでも泣いてんじゃねぇよ!
ヤンキーB:ったく、夜8時とかまだまだ先じゃん!それまでここから離れられねぇしよぉ、暇じゃん!
ヤンキーA:そうだな・・・また電話してもうちょい早めにさせるかな。オイ、また携帯借りるぞ。
そしてヤンキーAは電話をかけた。
ヤンキーA:もしもし、俺だ。もう少し時間を早めるぞ。夕方5時だ。いいな?
“それは困る。俺たちは5時にはホテルに帰らなきゃいけないんだ。さもないと俺たちは地獄逝きなんでな。”
ヤンキーA:ああ?口答えしたらどうなるかわかってんのか?俺たちには人質がいるんだぜ!
“人質か・・・そんなの・・・『ブチっ』
電話が切れた。そして気が付いたら彼らの前には高身長の美男子がいた。彼の手には遠山さんの携帯があった。
ヤンキーA:テメェ・・・誰だ?
涼太:誰だって・・・?人質を取るような外道を狩る外道、つまり天邪鬼(鬼)だよ。
ヤンキーB:鬼?何を言ってるんだ。
涼太:有村さん、もう安心しな。俺が来たからには・・・無事に帰れるぜ。安心しな。
優香:う、うん・・・
そして涼太はヤンキーたちに近づいた。笑っているが目が笑っていない。本気で怒っている目だった。
ヤンキーA:ひ・・・、くっ、来るな!この女がどうなってもいいのか!
優奈:きゃあっ!
涼太:テメェ、つくづく腐れ外道だな。そんな俺も外道なんだがな・・・ってお?
外からぞろぞろと約10人のヤンキーが現れた。ヤンキーBが電話で呼んだみたいだ。
涼太:数だけ揃えて俺に勝てると思ってんのか?残念ながら俺も、一人じゃなくてね。
パリーーーーン!!!
窓が割れてそこから雷と慎二が入ってきた。
そしてヤンキーAを雷は一蹴り。そして無事に有村さんを助け出した。
慎二:よし、桐谷!有村さんは無事だ!あとは存分に暴れろ!あ、佐倉。手出しは無用だぜ。
雷:何?流石にあの人数相手では助太刀がいるのでは・・・
涼太:助太刀?いらねぇよ?そんなの。
ボキボキと手首を鳴らす。
涼太:ちょうどいい、古畑は知ってるだろうけど佐倉にも教えてやるよ。俺が・・・怒ると怖いってことをな。来い、ヤンキーども!俺が矯正させてやるよ!
続く