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Re: 彼は天邪鬼 【陰陽師篇開始】 ( No.479 )
日時: 2014/01/05 19:52
名前: 莉遠 ◆gX.y9FxA6g (ID: Dq6yrXt.)

NO.67『善は急げだ』


涼子:だから、イザナミは現在に復活しちゃったんだってさ。

敦:だから・・・と言われてもなぁ。まあそれをアカくんに説明すんのが早い気がするよ〜。


取りあえず今までの話を頭のいい涼子ちゃんが馬鹿(裕輝)にもわかるようにわかりやすく話した。


裕輝:チッ、それならあの時ぶっ倒しておきたかったな。俺と村上がいりゃすぐ倒せてたろ?

黒鉄:クソガキ共。あんま調子乗んなよ。

裕輝:あ?てか・・・アンタ誰?

黒鉄:あ、今名刺ねぇや。まあいいか。俺は松坂黒鉄、陰陽師だ。

敦:え?陰陽師って名刺あんの?

黒鉄:人の敵は天邪鬼ではなく、あの女だった。そうとも知らずに俺は易々イザナミを復活させ、鬼神であるイザナギを経路は知らずとも味方ととらえ、さらに若造4人を死なせてしまった。だからおそらく元陰陽師ってことになりそうだがな。

真白:お前、大丈夫か?私は早々にクビになったから資格取れたけど、お前の年齢からだと再就職厳しいんじゃねぇの?

黒鉄:バカヤロー、俺的に陰陽師なんてクソな仕事副業だボケ。朝はちゃんとした仕事してんだよ。安心しろ。

涼子:ちょっと、お二方、なんて話してんのよ。


一旦桐谷家に集合した一同。今までのことを裕輝と敦に話し、これからのことを講じている。


真白:ま、奴らがどこにいるかもわかんねぇから何も策は講じられねぇけどさ。どうするよ?これまでの話が本当ならイザナギを倒せるのは天邪鬼だけだ。頑張ってね若者!

裕輝:うわっ、人任せだ!

涼子:でもさ、頑張れって言われても・・・やっぱイザナミの考えてることはわかんないよ。普通ずっと敵だと思い続けてきた人をさ、過程はどうあれ手を組もうと思うかな?

敦:いや、アカくんならやるでしょ。

涼子:ちょ、あの人を出したらダメでしょ。私が言いたいのは、イザナミは何かまだ隠してると思うんだけど。




う〜〜ん・・・・・




沈黙が続いた。すなわち、誰も意見がない。どうしようもないと言うことだ。



涼子:ま、まあ考えることは赤西くんに全部任せるとして・・・これからどうするの?

真白:どうするもこうするも、これからも今の生活続けるだけだろ。アイツらのことわかんねぇ以上、手の出しようもねぇ。ただ、出来ることはある。オイ黒、お前、陰陽師の資料で鬼神やかぐや姫関連の書を探してくれ。

黒鉄:そうだな、時間はなさそうだが色々漁ってみる。ただ・・・

真白:ただ?

黒鉄:いや、あのジジイ共を説得すんのは少し骨が入りそうだと思ってな。重要なモンはジジイ共の許可得なきゃ見れねぇからな。

裕輝:あ?アンタ・・・陰陽師の当主なんじゃねぇの?それでもだめなのか?

黒鉄:今の内閣と一緒だ。総理大臣とはいえ、すべて出来るわけではないと言うことだ。

敦:うわっ、むっちゃわかりやすい例え〜。

黒鉄:まあいい。じゃあ邪魔したな、俺はそろそろ京都に帰る。

涼子:え?もう帰るの?黒さん?

黒鉄:黒さ・・・!!ま、まあ黒さんでいいか。

真白:照れてるの?黒さん可愛い〜

黒鉄:黙れアバズレ!善は急げだ。陰陽師どもに今の話しなきゃいけないしな。だが・・・

涼子:だが?

黒鉄:いや・・・何でもない。ま、またな。天邪鬼共。



そして黒さんは去って行った。




今回の事件で・・・自分たちの得たものは何もない。確実に・・・嫌な方向へことは進んで行っているのである。



そのことは勿論・・・誰も知らない。





陰陽師篇・完・・・・?





黒鉄:ちょっと待て!それじゃ俺の言ってること信じてねぇってことか?もう一度言う!俺たちの戦うべき相手は天邪鬼じゃねぇ。イザナギとイザナミだ!


ここは陰陽師の一室。何か大物が沢山おり、会議をしていた。そこで、黒鉄はこれまでの出来事を話していた。


大物A:じゃから言うたであろう。イザナギ様は天から授かりし能力の持ち主である。そのイザナギ様が鬼神と言うのか?黒鉄。しかも、かぐや姫様を悪と呼ぶとは・・・

黒鉄:テメェ、それマジで言ってんのか?こちとら若いモンが死んでんだ。せめてなんか調査しろ、それともなんか調べちゃマズイことでもあんのか?

大物B:黒鉄殿。あなたの言いたいこともわかります。ですが・・・天邪鬼は妖であり、かぐや姫様は我らが救世主。真に向かいえるべき存在はかぐや姫様です。だから、我々はかぐや姫様につくべきなのです。違いますか?

黒鉄:チッ・・・





その翌日、黒鉄は自室の荷物をまとめ、陰陽師の家を出て行った。







色々な疑惑を残したものの、陰陽師篇・完







続く