コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 彼は天邪鬼 【陰陽師篇完】 ( No.484 )
- 日時: 2014/01/10 18:13
- 名前: 莉遠 ◆gX.y9FxA6g (ID: Dq6yrXt.)
NO.68『やらかしてねぇ!』
色々冬休み中にあったが何とか新学期を迎えた。たったの2週間ほどではあったが、陰陽師篇とかいう話を長くタラタラやってたもんですごく長く感じた。それはいい、取りあえず新学期なのである。
今、恒例の校長の長い話がある、朝会中なのである。涼太は何も聞いてなく、ボーっとしてた。強いて言うなら、“最近俺出番なかったな”と考えていたのである。
そうしているうちに、校長はこう言った。
校長:最後に、体育の三木先生が産休のためにこれから休養に入りましたので、その代わりとなる新しい先生に来てもらいました。これから紹介しますね。
そして檀上にある男が上った。そしてそして、周りの女子が何かワイワイしている。
“あの先生、なんかかっこよくない?”“うん!桐谷くんレベルじゃないけど、結構タイプかも!”
その時、涼太は前にもこんなことあったなと思っていた。だが、それ以上は何も考えなかった。そう、この声を聞くまでは・・・
黒鉄:え〜、先ほど紹介をされた通り、これからこの学校で体育教師を務めさせていただく、松坂黒鉄と言います。
は?
何これデジャヴ?え?なんで?黒さん?
はああああぁぁぁぁ!?
朝会後、職員室
真白:おいおい、黒!なんでテメェウチの学校来てんだよ!なんで体育教師なんだよコルァ!
黒鉄:おいおい、職場でまでそういう喧嘩する気はねぇよ。俺は元々副業は体育教師だ。そんで、まあ色々あって京都にいられなくなって仕事探してたら、ちょうどこの学校の体育教師が欲しいということで、東京だったがわざわざ来たんだ。以上。
真白:以上って・・・涼太と一緒の高校になっちまったと思ったらお前までかよ・・・なんつー偶然
黒鉄:なん・・・だと?桐谷もこの高校だったのか?
偶然っていうか・・・小説だから作者の意図的必然でございます。
そしてそして・・・2年A組
涼太:ハァ・・・まさかな、しかも三木先生の後釜っつーと・・・俺たちの担当じゃねぇか・・・
慎二:なんだ桐谷?新学期からテンション低いな。もっと上げてこうぜ!1限から体育なんだし!
涼太:・・・・・・・今、なんて言った?
慎二:だから、1限から体育なんだよ!さっさと着替えてグラウンドに行くぞ!
黒鉄:と言うことで、3学期だから担当期間は短いがお前らに体育を教える。松坂黒鉄だ。まずは・・・
黒鉄は涼太の方を見た。涼太は冷や汗をかいていた。
黒鉄:桐谷、お前取りあえずグラウンド20周して来い。
涼太:ハァ!?なんで!?つーか俺とアンタ、会話するの初め・・・
黒鉄:いいから走って来いや。他の奴らは今から準備運動だ!
慎二:あのさ・・・お前松坂先生となんかやらかしたの?
涼太:やらかしてねぇよ・・・いつか一回ぶん殴る!
そして涼太くんはグラウンドを走り始めた。黒鉄は生徒を指導しつつ涼太の走っている姿を見ていた。
黒鉄:(さすがは天邪鬼ってトコか。ランニングのフォームもプロ並だ。確かアイツには特性があるっつってたな。何だったか?
慎二:松坂先生〜!
黒鉄:なんだ?
慎二:彼女いるんですか?
ドゴッ!
黙って殴られた。
授業後
慎二:あの先生、口より手が先に出るタイプだよ。あ〜、いくら顔よくても男じゃ意味ねぇよ〜!
涼太:その通りだな。クールに見えて、意外とキレやすいって感じかな?何にせよ・・・なんで俺を走らせたんだあの先公!
慎二:うわ・・・冬なのに汗スゲェ。なあ桐谷、もう一回聞くけど、あの鬼畜先生となんかやらかしたのか?
涼太:やらかしてねぇ!・・・・決して俺はやらかしてねぇ。俺じゃない。俺じゃなく悪いのは・・・・・・コホン。何でもない。
少しキレかけて色んな事を言おうとしたが、何とかそこは自重した。だが・・・この先体育の授業で毎回こんなことやらされたらたまったもんじゃない。取りあえず・・・一度話すべきか?
放課後
取りあえず、放課後、涼太は白さんのいる教室へ行った。まあ若干予想はしていたのだが、白さんは無茶苦茶不機嫌だった。
真白:涼太く〜ん、知ってる?
涼太:知ってる。
真白:黒がこの学校の体育教師として赴任しやがったんだよ。
涼太:知ってる。
真白:しかもアイツ、相変わらず無愛想なんだぜ。見ててイラつくわ。
涼太:知ってる。
真白:・・・・・・・ちょ、涼太くん聞いてる?
涼太:知ってる。・・・・・あ、違っ、聞いてる。間違えた。今は愚痴ってる場合じゃねぇ。あの人白さんの幼馴染なんだろ?今日体育の授業で酷い仕打ち受けたんだよ。何とか言ってやってくんない?
真白:私が言ったとこであのバカが聞いてくれると思う?聞いてくれるわけねぇだろ。
涼太:・・・・・・知ってた。
そんな会話をしていると、教室に誰かが入っていた。煙管も吸っていなければ着物も着ていないので少し雰囲気は違ったが、間違えなく黒さんであった。
黒鉄:よお、テメェら。こんなにすぐにまた会う日が来るとは思わなかった。
涼太:黒さんよォ・・・なんで俺にあんな地味な嫌がらせしたんだ?地味にきつかったんだけど。
黒鉄:なんとなくだ。それよりテメェら、この後時間あるか?
真白:ハァ?まあ・・・大丈夫だけど。
黒鉄:話したいことがある。誰にも聞かれねぇため、俺ん家に来てくれ。いいな。ちなみに、部屋は狭い。ボンビー生活始まったから。
涼太:うん、・・・知ってる。
続く