コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 彼は天邪鬼 【オリキャラ募集開始】 ( No.59 )
- 日時: 2013/06/12 13:01
- 名前: 莉遠 (ID: 1HkQUPe4)
NO.13『それじゃあ行こうか』
人間って何だろう?私は天邪鬼、しかも涼太の裏、つまり影として生きている人間。いや、人間じゃないか。
別に天邪鬼がコンプレックスってわけじゃない。涼太のことは好きだし、いつも大好きな兄妹が傍にいるって考えると、むしろなんか楽しい。
けどなんでこんなこと喋ってるかって?決まってる。
——やっぱり心のどこかで人間のことを憧れているの
?:起きなさい!もう朝よ!休みだからって9時まで布団に入ってるんじゃない!
涼子:ん、んん〜・・・あ、おはよう
布団の前には母、美奈が立っている。いつもはとても優しいお母さんだが生活習慣には口うるさい。まあ子を思っているのだろうけど、私が天邪鬼っていう特異体質だからなのか余計に心配している。
美奈:朝ごはんできてるから、さっさと顔洗って来なさい。ていうか今日、お友達と約束があるんでしょ?
涼子:うん、けど昼からだから大丈夫だよ。
美奈:お化粧して、おしゃれもしていくんでしょ?だったら時間もいるし・・・てか頭ボサボサ。あなたおしゃれとかは徹底するのにそういうとこがさつよね。
涼子:ハイハイ起きますよ〜。久しぶりに出来た友達なんだから、気合入れちゃうよ!
美奈:ハイハイ、元気でいいことだけど、まず顔を洗いなさい。
たわいない親子の会話。基本涼太&涼子が天邪鬼だからと言って変わった家族かというとそういうわけでもない。至って普通なのだ。だが、ずっとそのような普通な家族であったわけではなかったが、それはまた別の話。
美砂:あ、涼子ー!こっちこっち!
涼子:美砂!ひっさしぶり〜!
美砂と涼子はあの後、メアドを交換してたまに連絡を取っていた。補足しておくと、涼太たちは涼太用のメアドと涼子用のメアドを持ち合わせているのだ。
そこからようやく再び会うことができたのだ。
美砂:久しぶりじゃのぉ。敦子は都合合わなかったん?
涼子:ああ、敦子は・・・一応連絡してみたけど今日はダメみたい。
ていうか、今日は敦の日だから無理という返事が来たのだ。忘れてはいけないが彼女も天邪鬼なのである。
美砂:それじゃあ行こうか!水族館!
涼子:行こうか!イルカとか超みたい!
きゃっきゃしている女子高生2人なのである。そしてそんな女子たちを見ている人がいる。
華:(あの子可愛い・・・っていうかどことなく桐谷くんに似てる・・・?
女の子:どうしたの?華?ボーっとしちゃって?
華:う、うん・・・何でもないよ
そう、久々の登場、沢田華ちゃんも水族館に来ていたのである。そしてこの水族館で事件が起きるのである。
美砂:おお!鮫だ!格好ええ!
涼子:美砂ってそういうのに興味あるんだね。私は普通にあっちの方にいたカクレクマノミとかのほうが好きだけどね。
美砂:だって鮫って格好ええじゃん!海で最強の魚じゃけぇな!
涼子:ん〜、肉食系も好きだけど、私はおとなしめの奴の方が好きだな〜。
と、女子トークをしている2人。だがその横で華と華の友達も魚を見ていた。ちょうど同じルートを辿っていて涼子のことがチラチラ目に入る。愛しの桐谷くんとそっくりな女の子、正直気になってしょうがないのである。
美砂:ねぇ、涼子。一つ聞いてええ?
涼子:何?
美砂:慎二はウチらのクラスメイト、桐谷涼太と似とる美人な女の子を好きになったって言ぅとる。多分アンタのことでん?
と美砂は携帯で涼太(慎二を撮ったとき後ろにうっすら映った)の写真を見せた。
涼子:本当だ似てる。まあ似ている人って結構いるもんね。
美砂:で、そういえばウチ、アンタに聞いてんかったんじゃが、フルネームと高校名教えてくれん?
うっ、そういえばなんやかんやでその辺のことを喋ってなかったもんな・・・。もしかしてこの子、私を涼太の兄妹かなんかだと思ってる?あながち間違ってないけど。
涼子:ふぅ・・・、私の名前はき・・・
?:何してくれてんじゃボケェ!あたしの肩にぶつかっといてタダで済むと思ってんじゃねぇのか?ああ?
華:ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・・
美砂:あれは・・・
涼子:あの子は・・・
続く