コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 彼は天邪鬼 【オリキャラ募集中】 ( No.85 )
- 日時: 2013/06/07 21:56
- 名前: 莉遠 ◆gX.y9FxA6g (ID: gYu/uyWc)
NO.17『でもダチだろ』
夏姫:ふう、もうすぐウチの高校だよ。本当にありがとう、2人とも。
慎二:いいよ。しっかし桐谷って親戚にも涼子ちゃんいるし、お姉さんも綺麗だしさ。周りの女の子美人多くね?
夏姫:親戚・・・?
夏姫はきょとんとした顔をした。
涼太:コホン、俺たち学校の中に入るわけにもいかないから、校門でいい?
夏姫:あ、ああ、うん。ありがとうりょーくんと古畑さん。
そして校門に着いた。
"何あの人!長身だし超イケメンじゃない?"
"きっとモデルか何かやってる人に決まってるよ!いや、もしかしたらジャニーズ入ってるんじゃない?"
みたいなキャーキャー女子の声が聞こえる。そう、涼太は葵高校に初めて来たのだ。当然だ。
夏姫:や、やっぱりりょーくんいるとすごいね、周りの女の子の反応が。
涼太:なっちゃんだって可愛いっしょ。・・・あ、そっか。なっちゃんには近くに久利生(くりゅう)がいるからな〜。一緒の高校行ってるんだろ?
夏姫:な、なんでそこに裕(ひろ)くんが出てくるの!?裕くんはあくまで私の幼馴染だもん。そういう関係じゃないもん。
慎二:ひろ・・・くん?なぬ!?なっちゃん彼氏いるの!?
夏姫:いないよ!幼馴染って言ったじゃん!
会ってすぐにもう愛称で呼ぶ慎二。まあ友達が多い所・・・っていうか半分チャラ男だよな。そこへ・・・
?:お〜い、夏姫〜!
夏姫:わっ、なんでこんなタイミングでここへきてるの!?空気読め!とうっ!
?:うおっ、てめっ!折角買って来たもん投げるな!
慎二:(まさかあれが裕くん?・・・背が高ぇ、涼太と同じくらい高いんじゃないのか!?
見た目は体育会系男子であり、制服も少し緩い。そして体育会系と第一印象で思ってしまう特徴が少し色黒なのである。
?:女子がキャーキャーうるせぇと思ったら桐谷じゃねぇか。何しに来たんだ?こんなところまで。
涼太:別に、久利生に会いに来たわけじゃねぇよ。なっちゃんの荷物が重そうだったから持ってあげただけだよ。
?:ふ〜ん、で、そっちは?
慎二:あ、俺・・・スカ?
なんで敬語になってるかわかんないけど、何か迫力がある人物である。涼太もまあ最初はそうだったから実は話しやすいってこともあるかもしれないが。
慎二:俺は古畑慎二。こいつの高校のダチだよ。んでアンタは?アレだろ?さっきなっちゃんが言ってた裕くんだろ?彼氏だろ?なっちゃんの。
若干汗をかいていた。同い年の男子だが、なんか威圧感があるからつい・・・
裕くん(?):俺は久利生裕輝(くりゅうひろき)。夏姫とはただの幼馴染だよバーカ。誰がこんなバカでドジで強情な女と付き合うかよタコ!
夏姫:うるさいわね!私だってこんなバカで運動バカで色黒バカと付き合うなんてゴメンよ!
裕輝:バカしか言ってねぇじゃねぇかよ!
と口論が始まった。
涼太:あ〜あ〜また始まった。喧嘩するほど仲がいいってトコかな。
慎二:久利生だっけ?あれもお前の同中?なんかオーラほど怖い奴じゃなさそうでよかった。
涼太:ああ、まあな。久利生は基本はそんなに怖い奴じゃないし、むしろムードメーカーだったよ、俺らの中では。
慎二:俺ら?
夏姫:あ、そうだ!
口論はすぐ終わったようだ。うん、喧嘩するほど仲がいいだな。
夏姫:なんか久しぶりにりょーくん見たら思いついたんだけど、同窓会しない?
裕輝:ああ?同窓会?中学時代の奴ら全員に声かけるっていうのかよ?
夏姫:違うよ〜。ほら、よく集まってた皆で。
涼太:俺は別にいいけど・・・赤西は今大阪にいるんだろ?アイツはなかなか来られないんじゃ・・・
夏姫:私から赤西くんに連絡しておくから、また日程決まったらみんなに連絡するね。
裕輝:ったく、もう同窓会することで話進んでやがるよ。
赤西、彼もこの物語において重要な役割を担う人物なのであるが、また同窓会篇までしばし待つように。
涼太:んじゃ、そろそろ帰るか、古畑。
慎二:え?いいの?久しぶりの再会は?
涼太:今の話聞いてた?同窓会やるってことはまた会うってことだろ?それにそんな熱い友情!みたいな感じじゃねぇし。
裕輝:ああ?でもダチだろ?
涼太:そりゃ・・・まあ。
慎二は思った。高1のはじめ、彼には友達がいなかった。だから中学時代でも孤独だったのかと勝手に想像していたが、ちゃんと友達がいたようだ。
なんだか少し・・・いや、アイツは女じゃねぇんだけど・・・嫉妬した。
続く