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- Re: 少女と少年の恋語り『第8話更新!』 ( No.39 )
- 日時: 2013/06/09 15:26
- 名前: 四ノ宮 ◆8HAMY6FOAU (ID: kBbtVK7w)
Scene9____『 必然、突然、安心 』____。
「それではこれよりっ、男女混合ドッチボール第一回戦を始めます!両者、礼!」
『お願いしますっっ!!』
審判の先生の号令と共に、
相手チームに礼をする。
「……あ」
「……」
顔を上げると、そこには不機嫌そうな優くんの顔があった。
そういえば、相手チームのクラスは優くんがいるクラスだな、と試合前に思っていたじゃないかあたし。
「優く……」
声をかけようと彼の名前を呼ぶと、
優くんはふいっと後ろを向いてのチームメイト所へ行ってしまった。
ズキッ……
そんな音が聞こえたような気がした。
流石に、あからさまに避けられると傷つく。
「奏代さん!」
「……桐生くん?どうし……っ?!」
ぽんっと肩を叩かれて振り向くと、
そこには笑顔の桐生くん。
_________ドクンッ________
また、鳴った心臓の音。
これは、なんだろうか。
「?どうしたの?顔が赤い……」
「な、んでもありません」
「え。なんで、敬語?!」
何故だか気恥ずかしくて、
俯き加減にぽしょぽしょ敬語で喋ってみた。
「ふふっ、まぁ頑張ろうってこと言いたかっただけだから」
「あ……うん。頑張ろう」
桐生くんが笑う。
そしたら、自然とあたしも頬が緩んだ。
「ちょっと!あんた達ーー!円陣組むわよーー!」
「ちょっ、耳元でっ!!富士山、うるさい!!」
凛くんがあたし達を呼ぶ声が聞こえる。
どうやら、円陣を組むようであたし達以外試合にでないクラスメイト達もみんな肩を組んでいた。
「行こっか!奏代さん!」
「っあ!」
キュッと自然に繋がれた手。
一気に顔に熱が集まるのがわかった。
桐生くんに手を引っ張られて、皆の円陣に加わって行く。
桐生くんの肩に恐る恐る手を回すと、
クスッと微笑まれてからあたしの肩に桐生くんの腕。
「頑張ろうね、奏代さん」
もう一度言われた言葉は、
妙にあたしの頭の中に響いた。
「行くわよーーー!2年3組ぃぃ〜〜……」
『ファイトォォォ!!』
午前最終種目、
男女混合ドッチボールが始まったのだ。
☆作者より
今回、短かったわ。
やばいやばい。
次回で、てか、あと二話位で球技大会編に終止符を!!
そして、優くんと弥生ちゃんを仲直りさせるぞぉ!おぉー!