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ロイ〜ケダモノと呼ばれた少年〜【参照百突破企画デス←遅い】 ( No.120 )
日時: 2013/07/16 22:08
名前: ぴんくのうさぎ ◆v8I1Bhr5SU (ID: PtmJe7wa)

小虎。サンっ!!オリキャラをやっと出せました!!遅くなって申し訳ないですm(_ _)m
しかも、副校長の方でないという……wいつまで粘ってんだ今の副校長!!笑。
想像していたのと違っていたらすみません((((;゜Д゜))))ドキドキ
(参照>>80-81)

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#16 「双子の幼馴染」

〜マドリナ学院 廊下〜

保健室を後にしたロイ達一行は、仲良く横に並んで廊下を歩いていた。

「……あれ、レオ。そういえば、試験開始まで後どれくらいだっけ?」

すっかり調子も良くなったロイが、何気なくレオに尋ねる。

「ん?……あぁ、確か……。……ッッ!?」

サーっと顔から血の気が引いていくレオ。

「れ、レオ!?どうしたの!?」
「……残り10分よ。さっきタイマーをかけておいたのよ、ほら」

スッ、とロイの前に携帯電話を突き出すリリー。画面の中で10分をきったことを知らせるかのように、タイマーが小さくピピッ、と鳴った。

「……え、じゅ、10分……!?」

冷や汗がロイの額から流れる。タテ線が顔に3本入った。

「「「……走れえーーーーーーーっっっ!!!!!!!」」」

ドタバタと焦ったような3つの足音が、廊下を賑わせたのだった。

〜マドリナ学院 試験会場〜

「……っハァ、ハァ……。……間に合ったみたいだね……」

残り3分をきったところで会場になんとか滑り込む3人。3人とも息絶え絶え、という感じだ。
他の受験者はもうとっくに着いていたようで、すごい勢いで駆け込んできた3人を不審そうに見ていた。

3人がなんとか呼吸を整えていると、

「やっと来たの、リリー?本当、ノロマなんだから」

と、見下すような高い女性の声がリリーに投げかけられた。

「……ッ!ハル……っ……」

リリーから、ギリッ、と奥歯が鳴る音が聞こえた。

「……?リリー、この人は誰?」

女性を睨んでいるリリーに不思議そうに尋ねるロイ。

「……こいつはハルだ。ハルリィ・ロウジォ。俺とリリーの幼馴染だよ」

リリーの代わりに答えたのはレオだった。
さらっ、と長い赤い髪をなびかせながら、それに続いて自己紹介を始める女性。

「レオの言ったとおり、私はハルリィ・ロウジォ。ほかの人は皆ハルって呼んでるわよ」

ロイより少し背が高い女性は、リリーの幼馴染には見えなかった。
どこか大人びているハルに、ロイは少し憧れを感じた。

「……ところで、君は?見かけない顔だよね」

碧い視線がロイを眺める。

「……あ、あぁ、僕は今日、初めてここに来たんです。ロイ・サルベルト、って言います。ロイって呼んで下さい」

慌てて頭を軽く下げるロイ。

「え、ちょ、ちょっと、そんな固くならないでよ!多分同い年ぐらいだし」

焦った様に手をブンブンと振るハル。

「……え?で、でも……」
「いいからもう敬語は禁止!敬語ってあれよね、なんだか変にかしこまられてるみたいでハルは嫌なのよ」
「……は、はぁ……」

ロイがとりあえず頷いたのを見て、ハルは満足そうに微笑んだ。
そして、すぐに冷たい顔に切り替えるとリリーの方を睨んだ。

「……で、そこにいる青いボサボサ髪の女は誰?目障りなんだけど」
「こ、こんのっ……!!!アンタから喋りかけてきたんでしょ!?ちょっとスタイルがいいからっていちいち態度がでかいのよ!!!」
「はは、最高の褒め言葉をありがとう」

ふたりの間に火花が散る。

(……あれ、この光景さっきも保健室で見たような……)

ロイがそう思っていると、レオがこっそり耳打ちをしてきた。

「(あいつら、昔からもの凄く仲が悪いんだよ。……団結したら強いんだけどな)」
「(へ、へぇ……そうなんだ……)」

レオとロイは、ほとんど同時に まだ睨み合っている二人の方を向いたのだった。