コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: ロイ〜ケダモノと呼ばれた少年〜 ( No.138 )
- 日時: 2013/07/21 23:08
- 名前: ぴんくのうさぎ ◆v8I1Bhr5SU (ID: El07VYkm)
はい、早速さーサマ(朔良サン)の案を小説化させていただきました!
(参照>>127>>133>>135)
れ、恋愛ものって上手くかけるかはわかりませんが、頑張ってみました!
とりあえず前半だけです。後半はまた後日投稿します。
設定をチェックしてから読み進めて行ってください。
◎設定◎
・そのままのマドリナ学院だが本編のマドリナ学院ではなく、いわゆるリアルな、魔法というものが存在しないふっつーの学校である。ちなみに、学年は決まってないのでとりあえず全員同じ学年という扱いである。
・かわいそうではあるが、フレンドはいない設定となっている。
・レオはイケメンなため基本的に女子にモテる。ロイも女子にモテるがどちらかというと男子からの人気の方が高い。二人のツーショット写真はどれも高値で取引されている。
・夏の学園祭という設定である。
・なんだか皆いろいろテンションやら性格やら、いわゆるキャラが崩壊しているかもしれない。
・主役はロイとリリーだが、前半部分はレオやハルなども出てくる。後半のみ二人のノロケであるこんちくしょー。
以上の事をふまえて読み進めていってくださいませm(_ _)m
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参照600&700突破記念企画「執事&メイドコスプレ喫茶in夏の学園祭・前編」
〜マドリナ学校 とある空き教室〜
「……うう……レオ〜……。僕恥ずかしすぎて死んじゃうよぉ……ヒック」
「んー。まぁ、似合ってるけどな」
「嬉しくないよ!……あぁ、レオはいいなぁ、何の抵抗もなくすんなりと執事服着れて」
「大丈夫だって、本当に似合ってるから、メイド服。……ぷっ」
「あ、ちょっと、今笑ったよね!?僕だって着たくてきてるんじゃ……!!」
「あはっあははははっ!!!ロイ、お前ほんと似合いすぎっ……くくっ」
「も、もう、笑わないでよ!……あぁ、帰りたい……」
可笑しそうに笑い出すレオと今にも泣きそうなロイ。
会話文だけ見てもらっても意味がわからないと思うので、少し遡ろう。
——十数分前
「ロイー!今日の学園祭、ロイが着るのはこれだから」
学校に登校してすぐ、ロイにリリーから声がかかった。
「……?」
服を掲げるロイ。バサッ、と広がる衣装。
しかし、それを見終わるか終わらないか、ロイはリリーにすごい勢いで突っ込んだ。
「ちょっ、ちょっとまって!これ、メイド服!!僕男だよね!?いや、男だから!」
ロイが受け取った衣装は、黒と白のよくあるフリフリメイド服だった。
「うん、メイド服よ。私たちのクラスの出し物は『執事&メイドコスプレ喫茶』だもの」
「いや、何冷静に答えてるの!?ていうかそこじゃないよね?わざとだよね?僕は執事の服を着るんじゃないの!?」
「……えー、あー、もう服の残りがなくて」
取ってつけたような適当な言い訳をリリーがしていると、後ろからハルの声がかかった。
「リリー、残りの執事服はどうするの?」
「……ロイ、ちょっと待ってて」
執事服が入っているダンボールを抱えたハルの方に歩いていくリリー。
そして、執事服を
ビリイイッッ
破いた。
「ちょっ、リリー!?あんた、何やってんの!?」
「……ふぅ、お待たせ。ね、もう残りの服がないのよ。だから、これ着て?」
「え、今、明らかにあったよね?リリーが破いたんだよね?ていうかリリー、僕にこれ着て欲しいだけだよね!?」
「……着て?」
「だ、だから、リr」
「着て?」
「ちょ、り、リリー?どうs」
「着て?」
「……分かったよ」
「よろしい」
ニッコリと微笑むリリー。ロイは改めてメイド服を見て 深い溜息をついた。
そんなこんなで今である。
学園祭はもう始まっているのだが、ロイがいつまでたっても教室に戻ってこないので、レオが空き教室まで探しに来たのだった。
「……さ、教室に戻るぞ」
「い、嫌だよ!絶対に戻らない!せめて学園祭が終わるまでは!ていうかもう着替えてくる!!」
「それはダメ」
抵抗するロイを、レオはひょいっと肩に担ぐとそのまま教室に向かったのだった。
「嫌だぁああぁあああああぁぁぁああぁぁあぁぁああああ!!!!!!!」
ロイの絶叫が廊下に響き渡った。
その後教室に到着したレオ達を迎えたのは、恐ろしい数のロイ&レオ廃ファンとそのカメラである。
「とっ、撮らないでぇぇえええええ!!!!!」
ロイの叫びも虚しく、目を開けていられないほどのシャッターがきられる。
……ちなみに、その写真はどうするつもりなのだろうか。いや、聞くのはやめておこう。
とにかく、ロイとレオが帰ってきたおかげもあって『執事&メイドコスプレ喫茶』は大繁盛を収めたのだった。
まぁ、ほとんどその二人は写真を撮られるだけで大した仕事をしてはいなかったのだが。
やっと学園祭が終わった頃には、ロイはぐったりと机に突っ伏していた。
「……つ、疲れた……」
ちなみにレオは
「出待ちが面倒くさいから先に帰る」
と家に帰ってしまっていた。
いつの間にか他の生徒も帰ってしまっていたようで、教室に残っているのはロイとリリーだけだった。
ロイは動く気力が無いため残っていただけだが、リリーはなんと、後片付けをしていた!
「……作者、後で殺す」
……ごめんなさい。とにかく、衣装の整理をしたり、床の掃除などをリリーは全て一人でやっていたのだった。
(……リリーは普段大雑把なイメージがあるけど、こういう誰も見ていないようなところでちゃんとしてるんだなぁ……)
ロイはなんだかひどく感心して、リリーをじっと見つめていたのだった。