コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: ロイ〜ケダモノと呼ばれた少年〜 ( No.69 )
- 日時: 2013/06/30 01:59
- 名前: ぴんくのうさぎ ◆v8I1Bhr5SU (ID: t7vTPcg3)
さてさて、更新をやっとする駄作者でございます←
なんか、後半がラブコメみたいになってしまった 笑。
とりあえず、ダイアナとレオには年の差があることを忘れないでくださふぉがっ!?
ダイアナ「なにか失礼なことを言っていませんか?」
ごめんなさいごめんなさい何も言ってないです言ってないから指の関節ぽきぽき鳴らすのやめてください。
久々の更新です☆
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#13 「レオと卵と蛇と」
〜マドリナ学院 保健室〜
「よっ……と……」
ゆっくりとロイをベットに下ろすレオ。ロイは静かに寝息を立てて眠っている。レオはそれを見届けると、隣の椅子に座った。
「……にしても……副校長も本当馬鹿だな。今頃ダイアナ秘書に半殺しにされているだろうに」
呆れたような顔で小さくため息を吐くレオ。物凄く画になっている。(ちなみに、本編で触れていなかったが、レオはすごく美形だ。実は密かにファンクラブがあったりするがそれはまた後ほど。)
すると、いきなり保健室のドアが開けられた。
「ロ、ロイはいるっっ!?」
息を切らしながら入ってきたのはリリーだった。
「……なんだ、お前か。ここにいるぞ」
目でロイを示すレオ。
「……って、れ、レオ!?なんでここに……!!……あ、いや別にロイが心配で心配でいてもたってもいられなくて飛んできたんじゃなくて、ふっ、普通、ロイが気を失った、なんて話を聞いたらお見舞いぐらいは来ないといけないのかなー?って思っただけなんだよ!!そうなんだよ!!別に、あの、そんなんじゃないんだよ!!!」
必死で何かの誤解を解こうとしているらしいが、テンパりすぎておかしくなっている。
「……別に何も言ってない」
特に気にもとめてないように言うレオ。
「む。信じてないでしょ!?ほら、ダイアナさんも来てるんだからッ!!」
むくれるリリーの後ろから静かに現れるダイアナ。一瞬、驚いたように目を見開くレオだが、すぐにいつもの冷静な顔に戻って
「ロイなら寝てるだけですよ」
と言った。
「……そ、そう。それは良かったわ」
少し顔を赤らめながらほっと胸をなで下ろすダイアナ。緑の髪の毛が嬉しそうに揺れた。
「……あ、そういえば……」
真剣な顔で話し出すレオ。
「ロイの能力試験の件ですが」
とたん、もとの秘書の顔に戻るダイアナ。
「フレンドのチームワークの減点のことですね」
二人の間に、少しピリピリとした空気が流れる。一人話についていけないリリーは、そっとロイのベッドの隣の、レオの反対側の席に座った。
気まずい空気の中、先に口を開いたのはダイアナだった。
「今回の件では……私も悪かったと思っています」
入口近くの椅子に座って静かにため息をつくダイアナ。
「状況を判断する脳が足りませんでした。私らしくもないのですが、天竜が現れたと聞いて、焦ってしまって……。周りが見えていなかったのです」
黙って聞いているレオ。
「秘書として……本当に情けない」
悔しそうに唇を噛むダイアナ。それを見て、レオもゆっくりと口を開く。
「俺のせいでもあるんです」
低い声で語りだすレオ。
「そもそも、マームが……マームルト・ロイドが天竜化したのは、俺の蛇嫌い、っていうくだらない理由からで……。昔のことを、引きずりすぎました」
「……昔のこと?」
眉をひそめて聞き返すダイアナ。
「……俺のフレンドが鷹、っていうことは前から居るダイアナさんなら知ってると思うんですけど。昔、その鷹……シューガには嫁がいたんです。シューガ達の間には、卵も生まれてて。もうすぐ孵化する、ってとこまで来てたんです」
一瞬口をつぐむレオ。悲しむような怒っているような、複雑な表情をして絞り出すように声を出す。
「いつものように、早朝、卵を見に行ったんです。そうしたら……」
レオの前にあったのは卵ではなく、とぐろを巻いた蛇だった。
下をしゅるしゅると出し入れして、レオを挑発しているようでもあった。
それを見たレオは、すべてを悟った。
「……そいつに……蛇に、卵を食われたんですよ」
目を伏せるリリーと、ハッ、と息を呑むダイアナ。聞いてはいけないことを聞いてしまったような。そんな顔だった。
「なんて、別にどうでもいい話でしたよね。すみません」
悲しそうに笑うレオ。そんなレオに不本意だがダイアナはドキッとしてしまったのだった。