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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: ロイ〜ケダモノと呼ばれた少年〜 ( No.9 )
- 日時: 2013/06/29 20:56
- 名前: ぴんくのうさぎ ◆v8I1Bhr5SU (ID: t7vTPcg3)
#5 「鷹の雄叫び」
〜マドリナ学院 試験会場 控え室C〜
そして、しばらくウォンカ双子と談笑をしていると マームが帰ってきた。
「ロ〜イ〜。戻ったでぇ〜!!」
「……あぁ、マーム!おかえりー」
「はぁ〜、それにしても、ようさん食うたわ。この辺には、美味しい餌がめっちゃあってな」
「……う……。そ、そうなんだ……」
引きつった笑みを浮かべるロイ。
すると、さっきまで楽しそうに会話をしていたレオがいきなり目を大きく見開いて口をぱくぱくし始めた。顔は髪の色に負けないぐらい真っ青だ。
「……?……どうしたの、レオ……?」
「……んー?……誰や、この色男」
「あぁ、彼はレオ。リリーの双子の兄なんだ」
「そうか。わいはマーム。ロイのフレンドや。よろしゅうな!!」
ところが、それに応じないレオ。
「………?レオ?」
「……ビ……ッッッ」
「え?何、レオ?」
「ヘ……ビ……!?」
「……え?」
レオはジリジリと後ずさると、キッ、とマームを睨んで、叫んだ。
「シューガ!!」
バシュンッッ
その瞬間、すごい速さで何かが飛んできた。
「うわっ!?」
そして、それは、レオの肩にとまった。
レオの肩にとまったもの。それは、鷹だった。
「……シューガ、餌の時間だ。……忌々しき蛇を喰らえ!!」
どうやら、その鷹の名前は、シューガと言うようだ。
そして、シューガは勇ましく鳴き声を上げると、マームのほうに突っ込んだ。
いきなりのことに、動けないマーム。
あと少しでシューガがマームに掴みかかろうかとした、その時。
誰かがマームの前に割り込んだ。
「ま、待って!!」
割り込んだのは、考えるまでもなく、ロイだった。
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