コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: †4人の死神と囚われアリス†【§番外編始まりました§】 ( No.121 )
日時: 2013/07/06 23:18
名前: 珠紀 (ID: lG2/Mifs)

†アズサside†

僕がキスして、アリスは怒った模様。

プンスカ怒りながらアスを起こしに行った。

「よっ!アズサ!またママに振られたのか?」

起きてきて早々、アスに鼻で笑われる。

なんと、マセたガキに育ったものか。

「うるさい…」

思いっきりアスを睨みつける。

「そ、そんな顔したって怖くねーもん!ママに相応しいのは俺だからなっ!」

半泣き状態で威張るアス。

「はぁ?」

『ママに相応しい』という言葉にカチンときた。

「ふぇっ!ママ〜」

泣いて抱きつくアス。

「あっ!おいっ!ずるい!」

「もう!アズサ君!またアスを泣かせたの?」

「いや…だってさ?アリス」

「だってじゃありません!」

…アリスは完璧怒っていた。

僕だって、アリスに触れたい。

抱き締めたい

キスしたい

僕しか見えなくなるくらいに、僕の腕の中に閉じ込めたい。

どす黒い感情がじわじわと出てくる。

「なんで…アスばっか」

小さく呟くと、僕は寝室へ入った。

                  …†††…

「アズサ君…?起きてる?」

あれから何時間経ったのだろう。

夕焼けずいていた空は、もう真っ暗に染まっていた。

「ん…」

アリスが寝室に入ってきたのを確認し、短い返事を返す。

「具合悪い?…夕食も食べずに寝室に閉じこもって…」

「…アスは?」

無視して違う話をふる。

「寝ましたよ。本当に子供の寝顔は可愛らしいです」

アスのことで幸せそうに笑うアリスを見て無性にイライラした。

「………」

「アズサ君?」

無言で力強くアリスの身体を抱きしめる。

「ねぇ…アリス。僕とアス…どっちが一番好き?」

「え?」

アリスはきょとんとして僕を見る。

「アリス…アリス…」

優しくアリスをベットに押し倒し、頬…鼻…額…目…首…

そして唇にキスをする。

「アズサ君は…お馬鹿さんですね」

返ってきたのはそんな返答だった。

そっと頭を撫でられる。

「どちらも一番大好きです」

ムッとして口を開こうとして人差し指を当てられた。

「アスはもう1人のあなたですよ?…そしてもう1人の私」

「え…」

「アズサ君と私が愛し合っているからこそできた宝物ですよ?」

宝物…

「私はあなただから愛してるんですよ?」

微笑むアリスの瞳に僕がうつっている。

「アリス…」

うん…僕も。

「僕も…アリスだから大好き…愛してる。アリス意外とか有り得ない」

「アスはもう1人の私…だから明日からはちゃんと仲良くしてください?」

小さい子を叱るように頬を軽く叩かれた。

…アスは僕とアリスのもう1人の自分。

「分かった」

僕は微笑んでアリスの肩に顔を沈めた。

END