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ー午後11時

私は布団に入る。

『僕の存在意義は君を守ることだから…僕は君から離れない』

アズサ君の言葉が頭に過ぎる。

「存在意義…」

あの4人は私の何を知ってるの？

『…ルキもお前も…本当にカスだな』

この言葉も引っかかった。

何で、あそこでルキさんが出てきたの…？

『そうすれば…もうお前を失わずにすむ』

前にルキさんが呟いた言葉。

『覚えていない』

出会った頃、口々に4人は私に言っていた。

「私は…一体」

なんなのーーー…？

　　　　　　　　　　　　　　　　　　…†††…

ー私は夢をみているー

『夢』…だと感覚で分かった。

…ふわふわしてる。

身体が妙に軽かった。

「…アリス…」

ぽぅっと光が見えたかと思うと、目の前にいつの間にか男性が立っていた。

だけど、普通の男性とは少し違う雰囲気が漂ってる。

「誰…？」

そう問うと、彼は悲しそうに笑顔を私に向けた。

『やっぱり覚えていないのか』…と。

「…覚えていない…。…私はその言葉を何度も聞きました、私は一体…」

「まず、自己紹介をしなきゃならんな」

だけど、私の言葉を無視し彼は口を開く。

声を聞いた瞬間、頭に激痛がはしった。

「…ったぃっ」

懐かしい…

…どうして、懐かしいの？

私は彼に会うのは初めてで…

「…初めて…？」

違う。

私とこの人はーー…

彼は息をゆっくり吸うと、驚きの言葉を発した。

「私は…アリス。お前の本当の父だ…」