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†過去編†

「なぜ、なぜですか！？センリ！神とあろうものが人間と愛し合うなどっ！」

「すまぬ…アリア」

センリという男とアリアという女がいた。

アリアはセンリのお世話役だった。

小さい頃からセンリを見ていて、一番の理解者。

「…子供ができたのですね。あなたとあの醜き人間の子が…」

アリアは醜いものを見るような目でセンリを見つめた。

「あぁ」

「…天界へ、子供は天界へ住まわすべきです…たとえ、人間の汚らわしい血が混ざっていたとしても…」

センリは口を閉ざす。

センリの愛した人間は、いずれ殺されてしまうだろう。

母親を殺したこの天界になど、子供とていたくないはずだ…

「いや…我が子供は人間界へ…私の分身と共にーー…」

せめてもの酬いでーー…

　　　　　　　　　　　　　　　　　　…†††…

ー4年後、人間界

「アリス」

名前を呼ばれ、後ろを振り向く。

「あ！トーマ！スバル！」

そこには双子なのに似ても似つかぬ顔が2つ。

トーマとスバルは双子だった。

…まぁ、よく見れば目は似ているだろうか。

「センリさんが探してたぞ」

彼らはストリート孤児であった。

それを父が拾ったのだ。

今や兄弟同然で暮らしている。

「パパが？」

「…アリス…行こ？」

２人に手を引かれ、私は父の元へ駆け出した。